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パチシエ。ケーキ職人

パチシエ、というフランス語が普通になった。
キュイジニエ、というフランス語は使われないのは不思議。
料理人のこと。
レストランでは最後のデザート部門を担当するのがパチシエ。
料理人たちが走り回るのを遠くから眺めてる。
料理はいわゆる勘が求められる。
パチシエは正確さが第一。
レストランではデザート部門にも回される。
今朝、タルトの空焼きをした。
いわゆるpart sucree,パートシュクレ。
ここから、クレームダモンドを詰めてオーブンで焼く。
フランス人の大好きなデザート。
リンゴのタルト、洋ナシのタルト。。。。
タルトの型はマトファー社の最高級品。
フランスに行くたびに買い揃えてきたもの。
泡立ては軽く20年使用できた。
本物は時代を超える。
マトファーは1860年代に歴史はさかのぼる。
何ともいい匂い。
パン焼きも好きだが、デザートはさらに面白い。
ままごと感覚だし。
料理は火と向かう時に、最大の緊張が走る。
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by lautrec2kagoshima | 2015-09-30 16:10
のんびりしてると、11月第3木曜日の新酒解禁の予約が。
今夜、その案内の下書きをしました。
1年の早いこと。
今年は連休を挟んで6日間にわたり新酒会です。
料理は気合を入れて、リヨン地方の郷土料理で行きます。
料理で嫌悪するいくつか。
意味のない飾りをした小さな料理。
特に日本のフレンチ、と呼ばれる変な和製日本語料理です。
フランスに暮し、生活し、呼吸した私にはどうも理解に苦しむ異次元の料理です。
一皿に込める情熱と突き抜ける味の限界。
それを可能にするには、最低の量も必要です。
豆みたいな量では理解する前に終りがきそう。
何本注文したら十分だろうか。
いつもは3日間の企画で48本程度。
次回のフランスは毎日毎日、食べまくる。
30周年。
春にはここで最大級に皆さんで爆発しよう。
そろそろ潮時、とも思うが、もう少し頑張ろう。
夢はしばらくフランスに移住。
そしてユニベルセールで講義を受けたい。
などと、あほな夢は限りない。
来年からフランスでお仕事する若い女性とフランス語の授業が始まる。
何を話せればいいか。
外国語はまず、耳で聴く事から始まる。
子供から大人まで10数名の英語の生徒さんと授業する。
単純な私はフランス語講座の後、5分後に英語の講座。
何が何だか、途中でフランス語の単語が出てくる。
いよいよ、加齢に馬力がかかり、最後はちゃんぽんになるだろう。
ボジョレ。
さあ、大騒ぎしましょう。
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by lautrec2kagoshima | 2015-09-27 21:09

farci.詰めてみる。

ファルシ。フランス語ではある材料に何かを詰める。
よくるのはトマトにひき肉を詰めたり、ナスに詰めたり。
昨夜はイカに詰めてみた。
何を?イカの足、玉ねぎ、にんにく、パセリ、パン粉、チーズ。
これらをオリーブの実とオイルでマリネ。
オーブンで焼くこと40分。
おやおや、いい香りじゃないか。
そのイカから出た汁がまたうまい。
サラダは新鮮な海のものをマリネする。
いつだか、シチリアの裏町で食らったサラダを思い出した。
小さなレストランだった。
そこの娘がサービスした。
片言のイタリア語でも十分交流した。
やはり、私の原点は南仏。
20歳で初めて訪問したニース。
あれから5,6回はニースで沈んだか。
飯はうまい、海は青い、女は太陽。
昨夜は深夜まで常連と遊んだ。
家族での20年に及ぶおつきあいは、レストランというより、個人宅。
30年の歴史で積み重なる大家族。
ただ美味しいものだけじゃ人生は味気ない。
ここの食卓はまるで劇場化の様相も。
最近、ジャズに再燃。
料理とジャズはまるで双子だ。
毎回味に工夫とセンスを自分の奥底から取り出す。
近い未来、もう一度フランス生活を、と思う。
昨夜の食べ飲んだテーブルを掃除する。
会話も笑いも消えていた。
心の底にお客様の満足な顔が浮かんだ。
レストランは物語りの場所。
秋。
食べたい季節だ。
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by lautrec2kagoshima | 2015-09-18 11:34

野生のカモが来る。

昨夜は野生のカモが到着。
そこで食いしん坊が来た。
半分スペイン人的夫妻。
ローストしてみる。
南仏のハーブが活躍。
1時間マリネの後でローストする。
いい匂い。たまらずつまみぐい。
こりゃうまい。
昔、ブルゴーニュの小さなホテルで主人がテッホウでカモを撃ち落とした。
そいつを私に調理してくれた。
まさにあの味だった。
昨夜はボトル3本飲みこんだ。
そのカモは最高に食いしん坊を攻撃した。
話は早いが、2016年2月14日パリ行きを予約した。
来年が30周年。
フランスで自分は多くを学んだ。
小さくてもいい、本物だけを追いかけるレストランをつくろう。
この30年、沈没、破裂、上昇、分解、転換、流浪、成功、落胆、失望、悲哀。
およそ人の持つあらゆる感情が到来しては消えた。
30年の間にフランスへ相当の回数で自分を探しに出た。
この2月はイスラム問題でパリを避けてのフランス行きだった。
あと何年するのか。
そのあとどこで暮らすのか。
とか、いろいろと思考中。
それにしても昨夜のカモが忘れられない。
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by lautrec2kagoshima | 2015-09-13 21:57

メニュの組立方

手元に届いたワイン。
軽めのブルゴーニュだ。
最初のメニュが一番の問題。
わくわく気分をどう守り立てるか。
2月訪問のバスクでいくか。
パプリカをマリネ。それにチーズとクルミを合わせて、ムースに仕立てる。
セルクルに詰めて、上にパプリカとジュレで飾る。
2品目は5点で勝負。
3点目はブルターニュ地方のサーモンとほうれん草で。
これをブランケット風にクリームで和える。
それを耐熱皿でこんがりと焼く。
4点目はワインに合わせてエスカルゴ。
5点目。
ホタテのムースをかぼちゃのピューレで合わせる。
それを大きなエビの背中に乗せる。
6点目。
南仏の海辺料理。
新鮮なイカの中に南仏のハーブでパン粉、ニンニク、イカの足、パセリ、チーズ。
これをオリーブオイルでマリネして中身にする。
さあ、全体にオイルをかけてオーブンで焼く。
厨房にいい香りが広がる。
焼いた後の残り汁を私は愛する。
パンにつけて空腹を満たす。
充実の夜だった。
このメニュを決めるのに2時間。
準備に3時間。
本番が3時間。
果たして割に合う仕事か?
合いません。だから面白いのです。
すべてが不器用に手で作るから、時間を食う。
2人のお客様でも同じです。
来年で帰国30年。
飛行機が高度を下げ始める。
またフランスに来たか、と思う。
帰りの機内。
パリの光が遠ざかる。
またさらば、だと思う。
年内は10月、開けて1月。2回の東京食探検。
すぐ2月はフランス、とまだまだ好奇心は低下しない。
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by lautrec2kagoshima | 2015-09-04 16:46

私達夫婦が経営する南仏・地中海料理のお店「LAUTREC(ロートレック)」の毎日の様子を綴ります。


by lautrec2kagoshima