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空腹は最高のおいしさ

2月21日雨。場所はフランス中部のポアチエ。
パリからTGVで夜9時に到着した。
異国での空腹は最高の悲劇的序曲だ。
お店も閉店してる。
ローソンはない。
おう、レストランだ。
何やらアラブ人達が集まってる。
唯一の食事処みたいだ。
迷わず入口をくぐる。
テイクアウトの店だ。
お決まりの羊肉とポテトフライはやめる。
鶏肉とポテトに決まり。
コーラ付きで1200円程度だ。
雨の中、空腹と共にホテルに走る、走る。
なんで?
何んという神様の贈り物だ。
生きてる、生きてる。感じる、感じる。
まさに旅人の頂点。
ホテルに着いてすぐに食べだす。
食べだしたはいいが、食べるが中止になる。
その匂いと味覚で倒れそうだ。
空腹が生きていく。
さすがにこんな空腹でも食べられない。
すみません、アラーの神様。
空腹では眠れないので、コーヒーを何杯も飲む。
明日の朝。
カフェオレとクロワサンをもう想像してる。
空腹は旅の途中での最大の災難だ。
雨にも負けて、夕飯にも負けた。
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by lautrec2kagoshima | 2015-05-29 20:51

ロンドンの和食やで。

たまには日本の味が懐かしい。
私は異国では基本的に日本食は食べないほう。
それがハイドパークの裏を歩いてると。
何やら醤油の匂いが。。
簡単に敗戦。
のれんをくぐる。
かつ丼を注文する。
10分後。
おまてどうさま。
何?
中国人経営の和食やだった。
食べる前から白ける。
その味は?
こんなんじゃない、かつ丼は。
ロンドンからパリへ向かう。
夜遅く北駅に着いた。
またまた空腹の私。
ホテルのそばに寿司や。
さあ、行くか。
白い和食人の制服がまぶしい。
ニイハオ。。。
またまた中国人だ。
13区の中国人街で作られてる寿司だ。
ホテルの暗い部屋で孤食。
寂しくて涙の夜。
世界は中国化してる、と知る。
以来、異国での和食は中止する事に。
その国の飯が一番上手い。のぞく英国。
ただし、フランス人は中国も日本もほとんど同じらしい。
あるインテリは2つの国は同じ大陸だ、と思ってる。
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by lautrec2kagoshima | 2015-05-28 20:43

無知は恐ろしい

若い頃にローマに暮らした、といえばかっこいいが。。
実は根なし草の私。
安ホテルと言うか、わけあってタダ同然でローマの片隅に息をしていた。
ある日、シンガポールの李さんとポンペイに出かけた。
李さんはローマに住んで長い。
イタリア語にも堪能。
2人のアジア人は電車でポンペイに出かけた。
いつものようにいつも空腹貧乏の2人。
裏町のリストランテに入る。
トマトのスパゲテイを注文した。
大盛りで、と注文。
それを食べ終わると、マスターが魚?肉?
我々アジア人はパスタがスープ代わり、ということを初めて知ったもんだ。
これまでパスタだけで食事になる、と確信してた。
マスターが怒りだした。
だめよ、あんた。
リストランテはね、パスタだけじゃだめだよ。。
はじめて知るメニュの仕組みにびっくり。
魚と肉を注文する。
財布の軽い2人には大いなる贅沢。
デザートとコーヒーは無事パスできた。
以来、イタリアに行くたびに、この苦い記憶がよみがえる。
フランスレストランで前菜のみ注文するようなもの。
無知を経験するのも大切でした。
その李さん、今頃どこに?
一度シンガポールの両親宛てに手紙を出したが、戻ってきた。
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by lautrec2kagoshima | 2015-05-18 21:24

フィリピンで映画に出る

マニラからおんぼろバスでバタンガス、という町に行った。
髪の毛が暑いので、路上の床屋で髪を切る。
リンゴ箱に座ると、おじさんがハサミで適当に切りだす。
お昼なので、小さな食堂に入る。
フィリピンは英語教育が進んでいるので、誰とも会話が可能だ。
日本と同じ位英語が通じる?
隣に警官が食べてる。
おう、日本人かい。
私はフィリピンの地図を取りだした。
警官と2人でその地図を見た。
へーー、これが私の国の地図?
見たの初めてだなあ。
ほんと?
yes,thats right.
午後、バンカ、と呼ばれる小舟で小さな島に渡る。
おい、手伝ってよ、と映画人達。
海賊映画の撮影みたいだ。
あなた、犯人役。
彼らがあなたを追いかける。
あなた、小舟で逃げる。
その場面だけに登場させられた。
ギャラはただ。。
その代わり、主演女優を紹介してくれた。
紹介のみ。
あとは何も無し。
フィリピンは何度か飯探しに行った。
スペイン統治400年。
だからスペイン料理がうまい。
スペイン音楽演奏つきで食べた。
タクシーを外に待機させてねえ。
まるで外交官気分した。
フィリピンはもう一度行きたい。
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by lautrec2kagoshima | 2015-05-16 13:32

マカオに渡り

香港からフェリーでマカオに渡る。
船着き場で自転車タクシーに乗る。
いつものように腹が減る。
どこで食うか?
未知の町の最大の関所です。
地元民が固まってる飯やはまず、うまい。
がしかし、どうも遠慮が働いてしまう。
パリでもロンドンでも同じように今でも迷う。
ガイド案内など無用。
ガイドは観光客専用の物だしね。
そこは世界食い歩きの還暦者。
大体の長い感で当たるもの。
マカオではホテルベラビスタに飛びこんだ。
ポルトガル時代の東インド会社を想起させる歴史的な外観。
一人じゃ何とも味気ない。
すると隣にドイツ人夫婦がいる。
ベルリンの小学校の校長先生だそう。
味音痴のドイツ人とか。
ま、いいや。この際。
ポルトガル料理を3人で食べる。
料理の前に水が来る。
その水を見たとたん、食欲が消える。
水の中に多くの浮遊物が。。。
ドイツ人夫婦は何も思わないのか、平気で飲んでる。
郷に従うゲルマン民族魂?
何んとか食べて一人で旧市街に出る。
暑い。
その夜。安宿に泊まる。
深夜、天井を見た。
ヤモリの群棲だ。
隙間なくヤモリが集結して会議が始まる。
私はその場を離れて、小さな船で香港島に逃げる。
今でもあのヤモリ君の映像は夜中に出てくる。
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by lautrec2kagoshima | 2015-05-16 13:17

香港の島で

暑い夏の午後。
適当に香港島から小さな船に乗った。
ランタオと言う島だ。
港に着くと、木陰で島民がマージャンしてる。
腹がすいたので、適当に中華店、当たり前か、に潜る。
中国語はからきしできない。
強みは漢字表記である。
適当に漢字の感じを掴む。
出て来たのはどこかで見た事のある色と味だ。
食らう。
うん、これならいける。
40度ありそうな暑い夏の午後。
いつの間にか数匹の猫達が来た。
テーブルの下にうろうろしてる。
私一人で食べるわけにはいかない。
猫達と分けて食べる。
猫も随分と喜んでる。
そういえばエーゲ海の島でも猫とたべたなあ。
一人旅でこうして食べる相手が猫でも何だか幸せだ。
食事は背景と共に記憶に残るもの。
この10日間は一人食事。
単に命をつなぐだけの本能作業は辛いもの。
愛猫がいるのがせめてもの救いか。
飯はだれかと語りながら食べて初めて美味しい。
異国ではいつも一人で飯だ。
これは一つの学びと考えてるので、ある面、諦めてはいるが。
そこに気の利いた女でもいれば、ごちそうするんだが。
香港はパリと同じ位飯が上手い。
次回はフイリピンの田舎で飯した話です。
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by lautrec2kagoshima | 2015-05-15 20:39

美味しさの場面

いつの日かベニスの高級レストランでのこと。
この際だ。
残高無視で何でも注文してやる。
旅に出ると、私の合理性はいとも簡単に破壊される。
アドリア海の海の幸を、ここぞ、とオーダー。
サンマルコ広場の夜は更けていく。
お?
雷雨だ。
ギャルソンが急いで私の料理を店内に運び出す。
そこで私はもう食べる気を失う。
4年前、ベトナムからバスで中国に向かった。
偶然、国境で若者と知り合う。
彼に家に招待された。
そのあと、近くの料理店に案内された。
豚の角煮が出て来た。
かみごたえのある、心から中国な味がする。
白い飯はその粒が粘膜化していて、豚と格闘した。
その夜。
ピンシャンの裏街でひなびた料理店に入る。
マーボー豆腐を頼んでみる。漢字で分かる。
近くの家族と目が合う。
寂しい美味しさがする。
主人がたばこを勧める。
雨の中を格安飯店に戻る。
美味しさはその環境次第だ。
ロートレックの姿勢。
ドアを開ける事からドラマが始まるようにしたい。
食べるのは単に生きるためじゃない。
そこにドラマがあるべき。
外食の基本でしょう。
世界中40年食べ歩いた私の記憶と記録をご案内します。
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by lautrec2kagoshima | 2015-05-14 13:22

海を見ながら

休日。晴れてる。
そうだ、海を見に行こう。2月のスペイン近くの海以来だ。
愛用の自転車にカメラと5千円。
便箋とモンブランも忘れずに。。
何も考えずに夢中で海に向かう。
海を眺める。
これまでの時間、これからの残り時間。
その2つが複雑に交錯する。
振り返ると、20歳で目的も特になく一人寒い秋に東京からロンドンに飛んだもんだ。
以来、なんだか異国に迷うのが好きになった。
人は他人のイメージの中にしか存在しない。
自分を知ってるつもりが、一番知らないらしい。当然だね。
海を見て、そのまま風に自分をゆだねる。
ゲーテの言葉が浮かぶ。運命は風に似てる。
生まれてすぐにその人の運命は決まるらしい。
だからそれに反抗せずに風のように生きるのがよろしい?
1時間余りでフェリーに着いた。対岸に渡ろう。
フェリーからじーと海の波を眺める。
波が白くなり、やがて壊れていく。
それはまるで恋のようだった。
出会いの頃のあの衝動は同時に消滅、というDNAも含んでいるんだ。
恋は生まれては消えていった。
若い頃に3年間で2度しか会えなかった恋人がいた。
手紙だけで恋を語り、世界を語った。
1度だけ手をつないで歩いた。
海を見ながらそんな若い頃を思い出す。
人は想像の中でしか生きていない、という証拠か。
これから何回、フランスに行けるものか。
歩ける事が最低条件だ。
今日
6冊目のパスポートを申請した。10年間有効の。
え?これが最後の申請?そう思いたくないね。
一人自転車で市内に渡った。
桜島の灰と共に走りまわる。
自分の力で不便と共に時間と遊ぶのは、まるでベトナムにいる気分だ。
夢はすぐに手に入るより、苦労と共に可能になるのがいい。
6時過ぎに家に着く。
1分後に電話が鳴り出す。
7時から一人で大人数と勝負する。
夢も現実も同じだ。
地中海に浮かぶコルシカ。1998年訪問。
もう一度行こうか。
パリから飛行機で2時間の夢の島だ。
フランス語のレッスンは楽しい。
しかも魅力的な女が生徒だしね。
フランス語を男に教えるなんて想像もできない。
フランス語は英語とは違い、エロな言葉だ。
愛し合うのにこんなに最適な響きがあるだろうか。
そうだ、夏が来る前にまた自転車で1日の旅に出よう
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by lautrec2kagoshima | 2015-05-13 20:27

あと20分で試合開始

今夜は一人でサービスから調理まで。
大丈夫?
今夜はやや手の込んだフレンチの伝統で。。
今朝は英語の授業が7時半から。
前夜も遅い時間。
もう朝?
何だか午後は眠たいし、今夜はテンションが作動するのか、と心配。
それがそれが、試合1時間前にはレース前の馬。
全身に電気が走りだす。
今夜の試合はフォアグラ。
全身でその戦いに臨む。
仕事あとは自分の食べる物はないし。
それはそれ。
お楽しみはフランス映画だ。
愛人関係。
アランドロンの若い頃だ。
そしてポンパドール夫人。
ルイ15世時代のパリを舞台に展開する200分の大作。
明日の朝は自転車で小さな旅にでよう。
さあ、試合開始のゴング。
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by lautrec2kagoshima | 2015-05-09 18:18

バスク料理を再現

連休をよそに私は毎日、仕事という遊びの時間です。
2月のバスクを再現。
帆立とアヴォカド。トマトのミルフイユ。
海の幸のビスケー湾風にグラタン仕立て。
エスカルゴのブルゴーニュ風。
スズキのカルパッチョ。
マトウダイの季節の野菜ソース。
鶏のバスク風軽い煮込み。
ガトーバスク。
エビのパートフィロ。トマトのぶどうマスタード風味。
ワインに2010年のボルドー南部のシャトウもの。
白にシャブリ。
約3時間かけての戦い。
4名の食いしん坊のために前の夜から計画は始まる。
残念なのはバスクの大きな赤ピーマンがない事位。
すでに次回のフランス行きは始まった。
常に動く事か。
久しぶりに友人が来た。
フランス料理大好きな50代の男。
まるでフランス人。
いつも違う女を同伴。しかもいい女。悔しいねえ。
まずこの男。おシャレだ。最近、タップダンスを始めたらしい。
アルファロメオで暮らしてる。
子供達3人も未来十分の位置にいる。
その夜もどこかで午前3時まで飲んでたらしいよ。
何してる男?
それがメインバンクの調査役。
話したらその話題の展開は止まらない。
周りに女が群がるわけだ。
飲む、食べる、遊ぶ。ついでに仕事をするらしいが。
できる男の見本。
見習いたいもの。
来年、ロスでタップ大会に出たいと夢があるそうな。
こちらも負けずに各種遊びに出かけよう
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by lautrec2kagoshima | 2015-05-06 07:07

私達夫婦が経営する南仏・地中海料理のお店「LAUTREC(ロートレック)」の毎日の様子を綴ります。


by lautrec2kagoshima