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2003年の出会いから

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自転車おじさんは休日に志布志へでかける。
空気を吸いに港へ。
おや?インド船籍の古い貨物船が。
男が手を振る。
ハロウ。。
どうぞ、とその男。
好奇心の塊おじさんは乗船した。
お昼どうですか、と。
いただきます。
そして船員達とインド料理を食べる。
船長と私だけは特別献立だ。
最後にフルーツの盛り合わせ。
ところで、what is your job?
料理人です。
良かった、今人が足りないです。
これから私達ブラジル行きます。お願いします。雇いたいです。
本音。
行きたいでした。それから12年の歳月。
先月偶然見つけた住所。
手紙を書きましたら、返事でメールが。
カルカッタの住所と家族写真が添えられてます。
こりゃインド行くしかない。
お誘いが来ました。
未来形、近接未来形ですね。
世界は広いが人と人は近いです。
こうしてインターネットで世界を旅するのも退屈しのぎの一つ。
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by lautrec2kagoshima | 2014-06-30 21:54

自転車生活15年

雨の日以外は自転車ライフです。
この小さな町のどんな小さな道、ウサギ道まで走ります。
まさに走るナビ?
どうして自転車?
よく聞かれます。
答えはありませんが、生意気言うと、毎日が小さな旅。
乗れなくなる日までのささやかな旅。
ベトナムの田舎でも台湾の村でも自転車で走ります。
水牛の田んぼの中。
バナナの畑の前をすいすいと自転車で。
台南の慈母観音の前を自転車で。
人間速度の自転車に乗ると、普段は見えない物や自分が登場します。
空気を破りながら。
今夜のメニュを考える。
次の旅の予定を想像する。
飛行機代をどうするか、とかパリからTGVでスペインへ下るとか。
はたまたお昼はかたやきそばがいいか、とか
不規則動詞の変化を思い出せない。
急いで帰ろうとか。
すると、畜生、またパンクだ。。
天気のいい日はレース仕様のバイクに。
細いタイヤは小さなゴミに即反応。
パンク。自転車人の最大の不幸。
朝、川沿いを押しながら、すいすい流れる自動車を眺めます。
自転車は私にはまるで回転木馬。
西行がいたら?
吉田兼好がいたら?
自転車に乗せてみたかった。
ガソリンも車検もなし。
一つだけ言える事。
安い自転車は健康に良くない。
設計が安易だし、骨には悪影響しかない、と整形外科医。
梅雨が終わり、夏にアジアへ海を自転車で走るか?
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by lautrec2kagoshima | 2014-06-26 20:24

le gateau chocolat et genoise

いわゆるチョコレートケーキです。
30年間作りました。
レシピも同じ、パリ9区の地下厨房で焼いてた同じ物です。
粉の量が極端に少ない、その代わりバンホーテンのカカオとチョコレートが主体です。
料理の最後に。。
デザートで濃いカフェと2人で登場です。
一口でフランス世界へ。
これはスポンジ生地です。
フランス語ではジェノワーズ、つまりジェノバ人の意味です。
そこでジェノバに向かいました。
南フランスとの境にあるベンチミリアという漁村に到着。
レストランでの注文程度のイタリア語はOK.
そこでジェノバケーキを注文しました。
色は同じですが、バター豊かな濃厚な味です。
私のホテルはリストランテ付き。
そこで食べて2階で休みました。
深夜までリストランテは大騒ぎです。
睡眠妨害なレベルは流石にイタリア。
翌朝10時。フランスへ向かいました。
が、しかしホテルのフロントは誰もいません。
食い逃げ、泊まり逃げ?
一応値段表を見ます。
一人部屋のシャワー付き。
イタリアリラをその分置いて出ます。
各駅停車に乗り、いざフランスへ。
このルートは何回目?
サンレモを通過。マントンに到着です。
ジャンコクトーのデザインした教会に。
1972年の春を思い出します。
貧乏ロンドン生活を抜け出て、出逢ったカナダ人のペニーと2人で旅に出た。
ケベックの19歳になったばかりの髪の長い娘。
女とヒッチハイクするのは楽々。。
すぐに車は止まる。
しばらくペニーと旅をする。
再びイタリアにもどる。フィレンチェの朝。
駅で別れた。
お互いに国の住所は知らない。
毎日毎日克明に日記を書いてた娘。
ジェノワーズを焼くたびにペニーが出てくる。
記憶の底は深い深い。
そしていつも希望と絶望の狭間を空想する。
フランスで仕事してた頃はバラ色。
帰国前はいよいよ現実が、悪魔のようだった。
いよいよ家族をこの腕で養うのだ、と。
誰でも外国には行ける。
誰でもお金さえあれば。。
すべては帰国後だ。
と、いろいろ思いながら今朝早くからケーキやジェノワーズを焼く私です
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by lautrec2kagoshima | 2014-06-26 20:05

ある男が。。

仏検の朝の出来事。
時間があるので駅前の無料ベンチに座る。
今何時ですが、と中年男。
はい10時前です、と私。
そこまでは普段の会話です。
いや知り合いから時計を貰ったんだけど、電池が切れてねえ。
1200円もするそうで。。
私お金ないのよ、夕べ電車で隣の県から来たんだけどね。
で、宿泊は?
24時間レストランで寝てたよ。
おやおや、そりゃ大変ですね。見た目も何だかこの私より財布が軽いみたい。
その朝は何とも久しぶりの1万円札を握る私。
どこかお寺しりませんか?
え?
掃除でもしてご飯もらおうか、と。
この4月が還暦の男。家庭子供なしとの報告。
仕事は?
米を作る仕事。
時間もない私は、仏心で、ファミリーマートからハンバーグ弁当を買いに。
これ食べて元気出してくださいね。
男は申し訳ない、と何度も頭を下げる。
いいんですよ、遠慮しないで食べてくださいね。
仏心で仏試験に向かう。
さて本番。
脳裏に仏様が出て来た。
助けを求めてる人には助けたほうがいいかなあ。
帰宅後。
何人かが言う。そりゃ毎日そこで人から助けを貰ってるんじゃない?
駅の裏を散策する。
戦後の香りが漂う。
旅に出てどれだけ人から親切にされたもんか。
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by lautrec2kagoshima | 2014-06-18 15:53

唯一の外食する場所

ほとんど厨房にいる私です。
フランス以外では外食する唯一の料亭がある。
ここから車で2時間位。
伝統の日本料理に現代が加わる。
まずは入り口からが期待感十分。
切り込んだ木々、滝から落ちる水の音。
フランス料理と対極にある懐石文化です。
自然、空間、音、庭、鳥の鳴き声。
それらすべてが料理に参加します。
味のレベルは当然の事ながら、そのサービスが心地いい。
目立たず、かといって不自然でもなく。
いるのか、いないのか。
その間隔の中に気持ちがわき出してる。
フランスのレストランにいるようです。
完成度の高い料理とサービス。
それにお庭からの自然の贈り物が参加します。
フランチの劇的な料理空間とは反対です。
時に滝の音が味になります。
約2時間の世界です。
記憶に残る、個人的な世界遺産時間。
この気持を私も更にお客様に体感していただきたく思います。
限られたお客様。多忙な中においでくださるお客様のために。
1年に数回は訪問する料亭です。
自分の仕事の位置を確かめるいい機会でもあります
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by lautrec2kagoshima | 2014-06-10 18:15

夏の献立

夏のメニュを作りました。
日本の蒸し暑い夏にはコートダジュールの鮮度の高いメニュで。
夏野菜を使うスープピストー。
ブイヤーベース仕立ての魚料理。
トマトやナスに南仏の魂を詰めてオーブンで焼く。
サラダは定番ニース風サラダで。
パンはローズマリーを乗せたフォカチャで。
素材は青魚やタコ、イカ、貝類。
ニースからイタリア半島を抜けて3度もシチリアまで抜けた私です。
南の太陽を浴びすぎた私には南フランス料理は18番です。
程度の高い塩とオリーブオイルがあれば。
20歳の春。
最初のニースの海辺でアメリカの若者たちと野宿しました。
以来、5,6回その海辺を歩きました。
若い、ということの意味は今分かりますね。
夏の献立は用意できました。
デザートは冷菓中心で。
そういえば、ここではパエリャも人気。
ピザと並んで今や世界普及したスペインの国民食です。
フランスの島、コルシカで1998年の秋。
一人でレストランに。
スペイン語のラジオが流れています。
そうだ、パエリャを食べよう、と私。
フランスでスペイン語を背後にパエリャを食べました。
ここにおいでくださる皆様。
2時間の濃密な時間。
日常を忘れて、しばしの宇宙の旅。
そんな劇的な空間、時間。
それを支える料理と演出。
ここは一つの劇場です。
一期一会のオペラハウスの如く。
2時間のフランスへの旅をご案内します。
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by lautrec2kagoshima | 2014-06-05 19:53

私達夫婦が経営する南仏・地中海料理のお店「LAUTREC(ロートレック)」の毎日の様子を綴ります。


by lautrec2kagoshima