<   2014年 01月 ( 9 )   > この月の画像一覧

あるいは馬鹿げてるか?

昨日の朝7時から厨房に向かう。
今夜の6名様のためだけに。
毎回毎回、工夫と想像をかけて2つで割る。
前の夜にノートでデザインする。
サラダに伊勢エビを使う予定だから、その殻でソースを取る。
そのソースは内之浦で釣れた魚のスープの1部として使う。
フォアグラは正統派でリンゴをベースに。
リンゴを乾燥させてみた。
オーブンで試行。
完全に失敗に終わる。
バターでソテーした。いつものように。
もう少しカリカリな歯ごたえが欲しいので。
フォアグラのソースはイチゴをオレンジで煮詰める。
これはいい味がする。
テリーヌはホウレンソウを途中に混ぜる。
テリーヌはまるで毎回冒険。
味が出来上がるまで不明。
ピクルスは宮崎産の小さなキューリで作る。
2日前に完成。
肉は冬の定番鴨のコンフィと和牛を使う。
リゾットはお菓子仕立て風に。
牡蠣を白ワインで味付けして、そのだし汁でコメを煮る。
ここまでは朝布団の中で出来上がる。
毎回、毎晩こんな作業を繰り返す。
同じ事はできたらしたくない。
基本は同じでも、創意工夫はしてみる。
フランスに向かう気持ちはいつも新鮮だ。
原点はお客様を驚かす、満足させる。
これに尽きる。
これに付随してくるのが利益という満足感。
さて今夜も走り出す
f0196856_17382280.jpg

[PR]
by lautrec2kagoshima | 2014-01-30 17:38

ボルドーの醸造所

いわゆる世界で一番有名な赤ワインの産地。
かつて車でその地方を食べ歩いたことも。
最近のフランスでの話題。
あるシャトウを中国人の富裕層が買い取った。
最後に元のフランス人オーナーが新しいオーナー氏を軽飛行機でボルドーを案内。
何んということか。
その飛行機が墜落した。
勿論乗員全員が死亡した。
約200あるボルドーの醸造所のうち50か所を中国人が買い占めた。
そりゃそうでしょう。
今やフランスワインは中国が一番の取引先です。
中国の力が一番見えるのはアフリカです。
その国力と遠慮ない馬力。
アフリカに増殖してる中華街。
中国からの出稼ぎに必要な食堂建設というわけ。
パリの有名デパートの開店5分前。
いるいる、中国人の群れ。
ジャージ姿のいかにも馬力ありそなおばさん軍団。
開店と同時に私はその軍団についていく。
おう、プラダに入る。
ニイハオ。なに?店員も中国人だ。
ローマの三越。
30人の日本人店員。10名の中国人店員。
今や世界は中国人だらけ。
ロンドンの中華街でランチバイキングした。
彼らは永遠に食べてる感じ。
何度でも何度でも立ち上がる。
そしていつまでも食べてる。
成田発パリ行き。
隣は中国人。
私は機内食は食べない時が多い。
お隣さんはすぐに食べ始める。
食べませんか?と私。
謝謝。とお隣さん。
2人分カンショク。
さすがだ、中華人。
郷にいっては郷に従うな。。
実に元気な万里の頂上を歩く人達です
f0196856_13232454.jpg

[PR]
by lautrec2kagoshima | 2014-01-28 13:23

地中海をお皿に。

f0196856_13242979.jpg
約40年の間、往来した地中海。
アルベールカミュの異邦人を読んだ20歳から、憧憬の場所です。
舞台のアルジェリアのオラン。
その舞台をわざわざ訪ねた私。
アルジェの旧市街から見た地中海の青さ。
裸足の子供達に案内されてカスバを歩いた。
その青さが今も目に焼き付いてる。
その青さを昨夜は海の料理に反映させてみた。
白い皿を海に見立てる。
地中海の米は水から火を入れる。
アサリの出汁を米に閉じ込める。
帆立の火は表面だけで。
粉をはたくと、内部の上手い汁が逃げない。
鮭は南仏のハーブをまぶす。
これも火加減に注意。
ソースはすべての素材を盛り付けた後に、白ワインで。
木べらでこそげ落とした後に、白ワインを加える。
強火で1分。
最後にクリームとマスタードで。
不必要な火はここで終わりです。
タイミングがすべてです。
次回の地中海訪問はいつか。
仕事人としてはマラソンで言うと、すでに30キロ付近?
旅と料理、そのための外国語習得。
何ともシンプルなことか。
万年筆もフル稼働。
3台の自転車もフル稼働。
春が来て海に行くのが楽しみ。
[PR]
by lautrec2kagoshima | 2014-01-24 13:24

マイナスな寒さの夜

毎晩のように変化させる料理です。
基本素材はそのままで、食べる人の年齢、体調、好みで調理。
昨夜は食いしん坊達。
海の素材と季節の野菜を混合。
お魚料理は天然鯛とホタテをメインに、リゾットを合わせる。
メインは寒い冬に相応しい鴨のコンフィ。
ソースはグリーンピースのピュレとアイヨリ。
ピーマンとズキーニは湯がいてオリーブオイルでマリネ。
デザートはフランスの冬仕様。
リンゴのタルト、19世紀のフラン、イチゴのタルト。
すべて自家製、当たり前な話。
これに全粒粉と果実のパン。
前菜には鶏のテリーヌ、キッシュ、それにトルコ風ケバブ。
ケバブはパリ5区の裏道で繁盛してるトルコ人の店。
私のランチ御用達ですが。
昨夜は今フランスで流行の厨房服を注文しました。
今や白の時代は時代遅れ。
黒やワイン色が主流です。
まるで絵を描くように、お皿に絵を描く私です。
お絵描きは旅の友達。
30冊以上のお絵描きノートがいつの間にか。
今年のテーマの一つはまるで絵を描くように。
お皿からフランスが飛び出す。
瞬間に味わう幸福感。
テーブルに座ると、魔法の時間が始まるような。
深夜に扉を閉めた。
寒い冬空がベルレーヌの詩を呼込む。
f0196856_14305341.jpg
f0196856_14304745.jpg
f0196856_14313727.jpg
f0196856_1433518.jpg

[PR]
by lautrec2kagoshima | 2014-01-22 14:31
東京で小さなビストロのシェフを任されてる若者が来た。
この町から上京。
ほんとはミュージシャンになりたくて。
宝くじに当たるほうがはるかに簡単。
音楽で飯は食えるはずはない。
ところが今や飯を作る人。
これなら飯は食える、というもの。
苦節12年余りで、フレンチのシェフに。
東京に向かう頃にここに来たね。 
今度はここで私に飯を作ってくれよ。
話によると、それなりに苦労の連続。
当たり前な話だけど、それなりの充実は感じたに違いない。
私と彼のお父さんは天下の公務員だった。
世界で一番気楽な仕事の経験者だから、料理の世界は想像できない。
父を見てた私は、夢を追いかけようと決めた。
何の保証もない、まるで音楽家と同じか。
彼もまた仕事しながら音楽したいそうだ。
音楽はアマが最高に幸せだからね。
料理と音は同じ味がするし。
レールを走るのは天国でいい。
現実は山と谷をかけるのが楽しい。
彼はいい感受性を秘めてるので期待できそう。
f0196856_13351375.jpg

[PR]
by lautrec2kagoshima | 2014-01-19 13:35

パリ時代から28年

新春は気持ちも新鮮です。
これを持続させるのが問題か。
今年の主題は料理でフランス全土を駆け巡る。
サボア地方を除いて全土を制覇しました。
ここでもう一度、それぞれの地方料理を作る事。
可能ならその地方を訪問して、現地のレストランをのぞくこと。
そのために1月から、地方の料理を作り始める。
ただ料理するばかりじゃなく、その背景や歴史を理解してみる。
美味しいのは第一義です。
その美味しさから引き出す感動というか、印象まで到達してみたいもの。
確かにイタリア料理もおいしい。
フランス料理はそこから始まる美味追及。
ルイ王朝時代に完成した宮廷料理は今や世界の美味の原点です。
果実の中に10種の異なる材料を詰めた。
それぞれの素材が一つになる。
おそらくそこから引き出せる味は一期一会か。
味覚が何を命令してそのうまさへ伝令するのか。
飲み込む瞬間に同時に閃光が飛び出す。
その瞬間を演出するのが私の仕事です。
メニュを形成する。後はそれに従うだけです。
まさに遊びの極致でしょう。
f0196856_14271841.jpg
f0196856_14275123.jpg

[PR]
by lautrec2kagoshima | 2014-01-17 14:27

2014年仕事始め

3日の夜から仕事開始でした。
新鮮な気持ちはいい気分にさせます。
私の欧州やアジアの写真をいつもプリントしてくださる写真家家族がゲスト。
広尾のレストランひらまつ風に素材を一つの地球に見立てる。
右はフランスの味、左はイタリア、上は北欧、下は日本。
小さな世界に閉じ込める味の集成です。
肉は3種。
フォアグラ、鴨のコンフィ、和牛の肩ロース。
これに南仏のアイオリソースを流す。
上からフランス中部のペリグーの思い出。
中央にブルゴーニュの鴨の記憶。
下にパリのビストロの空気。
この3種を同じ皿に配置する。
フランスの大地を味わう構図です。
ペリグーは1990年にプジョー205で一人で訪問。
小さなレストランで長い時間の運転で疲れたのか、食べてる途中でダウン。
ご主人が薬をくださった記憶。
鴨は2003年にロートレック美術館を訪ねてた時だ。
近くのビストロで鴨を食べる。
濃厚なソースと鴨の相性がいい。
肩ロースは7カ月前のパリ5区のビストロで。
サーロインより肩ロースがフランスじゃ人気。
やたら柔らかい肉は噛み心地が今一つ。
この3種を一つの皿に仕立てる。
仕事人として再度、フランス地方巡りを計画してます。
限定のお客様に現地から材料を購入する。
限られた人に直接にフランスを持参する構図です。
わがままな料理人がわがままなグルメに搬入する、という夢計画です。
さーて、明日の朝からパン焼きの開始です。
突き詰める事。
ひと夜限りの夢飛行をプレゼンス。
2時間のファーストクラスの空の旅です。
f0196856_2034944.jpg
f0196856_20343089.jpg

[PR]
by lautrec2kagoshima | 2014-01-06 20:34

倫敦から40年

整理してるとロンドンの地図が出て来た。
1971年に初めて異邦に出た。
深夜に着いた。
英語ゼロの私はタクシーでハイドパークで降りる。
雨の中、一人で歩く。
上野で買ったリュック一つの19歳。
誰も知り合いなどいない最高の環境だ。
以来、一人旅の40年。
地図を改めて眺める。
住んでた地区や歩いた道をマークしてる。
2年前、ロンドンを歩いた。
記憶にまだ生きてるハイドパークの南地区。
深夜に英国人達と歩いた道路。
恋人と喧嘩したり、雪を蹴飛ばしたり。
その同じ道を歩くと、自分が亡霊で出てくる。
暮らしたアパートの前に立つ。
あれから40年余りの時間の経過。
1度の命、生きてる時間の経過は余りに早すぎだよね。
目を閉じて静かに考える。
何したい?
何を1番したい?
何をしたら幸せ?
ロンドンの地図は私の生きる出発点。
パリは第1の故郷。
ロンドンは生まれた町。
東京はエネルギーを蓄えた町。
昨夜から仕事開始。
その中に女子大生が一人。
ヘミングウェイ研究の第1人者、今村教授の話を切り出す。
私が敬愛してるその先生。
わ、その先生は私を1番可愛がってる人です。
何んという奇蹟。
ヘミングウェイファンの私とまさかここで繋がるとは。
東女の英文科で学ぶ学生でした。
世界は狭い
f0196856_1343586.jpg

[PR]
by lautrec2kagoshima | 2014-01-04 13:45

bonne annee 2014.新年。

2014年の始まり始まり。
とりわけ日本人は1年を締め切る感覚が強いみたいで。
何時の日かアメリカ人の友人が、日本人は1年締め切り感が強いよね、と。
そうかもしれない。
元旦はお気に入りの料亭で食べ始めの儀式でした。
宮崎の伝統ある料亭。
すべてが手で作られる。
その職人の技がいい。
手で作る、とワザワザ断わるほどに日本の料理は低下してる。
広尾のレストランひらまつは唯一バターだけは作らないそうだ。
私もその点かなりの不器用と頑固でしょう。
すべてを自分の手で作るから。
今年もその路線は継続です。
手を抜いたらすべてがおしまいだから。
フランス語学習も鉛筆で一つ一つ文章を書いてみる。
そして仏辞典で一つ一つその意味を牽いてみる。
フランスからの料理本も丁寧に読む。
分からない単語は調べる。
うまみ、すりみ、ぱんこ。。。
これは今じゃフランス語になってる事に驚く。
今年は流れから少し外れてみよう。
と周囲に宣言したら、生まれつき外れてるよ、と。
そうか、そうか。外れてたんだね。
自分の敷いた軌道を石炭焚いてコツコツと旅に出ましょう。
特に才能もないことだけど、30周年を一つの目安にしてね。
高い目標より可能な目標。
できる範囲で実現させる。
サーて明日から仕事、というか夢を売りに。
夢引受人としての職業開始です。
2年前は1月3日にベトナムに飛んだんだ、そういえば。
旅人も仕事の一つ。
2014年の始まり始まり。
f0196856_21392752.jpg
f0196856_214145.jpg

[PR]
by lautrec2kagoshima | 2014-01-02 21:41

私達夫婦が経営する南仏・地中海料理のお店「LAUTREC(ロートレック)」の毎日の様子を綴ります。


by lautrec2kagoshima