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パスカルとの会話

毎週金曜日にパスカルは移動販売車で大きなスーパーに登場する。パンを売る。
フランスを離れて20年。
すでに50代半ば。
毎週私は買物ついでに彼としばらく会話する。
今年は久しぶりに故郷に帰ろうかな。
確かブルターニュだよね。
彼の携帯でグーグルのお世話になる。
プレスタンという人口1300人の村らしい。
おう、ここね。
昔車で通り過ぎた村だよ。
サンマロのそばだよね?
そうそう。
親父も80を過ぎてるしね。
なかなか会えないよね。
そうか。じゃ今度私が親父さんに会おうか。
いいね、それ。
モンパルナス駅からTGVで行ける?
行けるよ。レンヌ乗り換えだよね。
いなかに暮らして唯一のフランス語を使う仲間。
その村にたどりつくまでの複雑さが面白い。
現実にその親父さんに会えるのも面白い。
そいえば、シリア侵攻、どうなるんだろう。
親友の両親がレバノンに暮らす。
レバノンを通過して米軍は進撃するだろう。
じゃイスラエルと隣国はまた戦争?
個人から世界まで2つのバランス。
複雑怪奇だ。
彼の生まれた町は海に近い。
大好きな牡蠣と白ワインな懐かしいそうだ。
cotes-damor,つまり愛の海辺、と呼ばれる美しい海の町。
暑い夏は2本のエビアンを買う。
水を飲みながら雑談する。
また来週ね、と立ち去る[ムフタールで花を売るアラブ女性。
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by lautrec2kagoshima | 2013-08-31 11:37

毎日外で床屋する男

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サイゴンの裏街を歩く。
旧フランス領の匂いがその建物で分かる。
家賃のいらない男がいる。
写真の後、私も髪を切る。
外で髪を切るのは何年ぶりか。
1980年頃、フィリピンの田舎で一度。
リンゴ箱に座り、フィリピン風に切る。
さて。
サイゴンの床屋さん。
言葉はほとんどなし、というか床屋さんは英語だめ。
私はベトナム語だめ。
ただ、切る、という理由がある。
1時間。
ただサイゴンの風に当たる。
近くでシクロのマイさんが待つ。
私と鏡の中で目が合う。
200円払う。おまけに100円足す。
床屋は笑いだす。
私も笑いだす。
マイさんのシクロに乗り、夕方のカオスな町に消える。
2度と巡り合わない時間を写す。
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by lautrec2kagoshima | 2013-08-30 08:49

写真家の夢

ここまで生きて来た。
いつも写真を撮りたい、自分の思いを写したい。
ようやくデジカメを使いだしました。
友人にプロが何人かいます。
何を写し取るのか。
自分の思想をどう反映させるのか。
きれいな写真はいらない。
そこに隠された何か。
5月のパリはその点で充実した被写体がありました。
というか自分の脳味噌が元気でした。
これは2007年、ベトナムで撮影したものです。
女が何時までも道端で話しこんでる。
道路沿いの床屋がいる。
ついでに私も髪を切る。
中国に向かうバス。
国境沿いの村。
ピンシャンで昼寝する男。
いびきが聴こえる。
写真は1度だけです。
押す時には作品はすでに完成済み。
1枚の写真が物語る事はまるで人の人生です
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by lautrec2kagoshima | 2013-08-29 21:14

毎日の習慣の一つ

仕事の後。
その日の日記を書きます。
そのあと、毎月送られる料理本で作りたいものを選択します。
レシピのフランス語は仕事上、だいたい分かります。
ただ細かい部分に理解が必要な時に。。
白水社の辞典が登場します。
今夜はポークを使った夏の献立です。
鉄製の熱いフライパンで両面を焼きます。
6時間前にオリーブオイル、ハーブ、ごま油、ニンニク、ショウガ、隠し味にワイン。
これでマリネします。
料理で一番難しいのは、最後の火です。
どれくらいの温度でどこまで火を入れるか。
変遷して27年。
その間にイタリアの隅々からフランス全土を駆け巡りました。
その場所の空気を吸う。
その場所で呆然と空を見上げる。
その場所でうたたねをする。
市場でメロンを買い、教会の前で食べる。
隣に座る人と知り合う。
2年後にその人の家に招かれる。
パリ行きの電車で隣の娘と知り合う。
パリに着いて2人で飯を食べる。ナポリの田舎でお茶に呼ばれる。
ベトナムのメコンの村で葬式に呼ばれる。
お供えをして、そのあとみんなで騒ぐ。
サイゴンのシクロマンの家に招かれる。
3度の再会。
と、旅は見知らぬ人に出会う。
料理も同じです。
更にうまいもの。
まだまだ知らない深いフランス料理です。
夢はブルターニュ
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に。
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by lautrec2kagoshima | 2013-08-27 11:14

人種差別

例えば、パリでカフェに入ろうとする日本人団体様。
ギャルソンが案内するのをしばらく待ちます。
一番座りたい場所はカフェの外ですね。
まだ空席はあります。
さあ、座りたい場所に座れるか?
ギャルソン氏が団体様、たとえ3人でも、をご案内です。
うん?
カフェの内部に案内の様子。
外に座りたい、と希望が言えたらいいのですが。片言英語でも。
残念ですが、中の片隅にご案内です。
隣は中国人団体様です。
人種、国籍、階級。
彼らの底辺に今も流れるある部分本能でしょう。
矢張り、外で目立つ人達、中でも美しい女性を優先します。
言葉がある程度できたら、ギャルソンと交流できたら。
話はまた別ですが。
レストランでも同じ事です。
最近報告されたフランス観光局の一部です。
中国人は言葉ができない、ブランドが異常に好き。
日本人は帰国後、何やら文句を言う。
日本人は世界1のクレーマーだと言われます。
自分以外にはすべてクレームをつける、という世界1の幸福民族です。
意味のある、ある程度常識レベルの文句は当然ですが。
私も2度に渡り外国人と仕事をしました。
ある意味、仕事し易いと思います。
なぜならプライバシー、守秘が確立しているからでしょう。
カフェは戸外に座るのが最高です。
中は暗くて寒いし。
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by lautrec2kagoshima | 2013-08-26 17:48
今夜のパリで逢いましょう。
5月に訪問した5区のサンビクトワールです。
オーナーのフランソアとテレビで再会できるのが楽しみです。
録音して送ろうかと。
ソルボンヌのそばなので、学生と先生達が多いです。
パリの5月はその空気が何処までも澄んでいます。
これから5月が最適か、思うほどです。
カフェ文化は大人達の暇つぶしのいい場所です。
観光に行くのでもなく、ただその空気を吸う。
料理人達と会話する。
外のテーブルでカフェしたり、食事したり。
他に特別な目的などなくて。
30以上の国を旅して、食べる文化はフランスです。
ひたすら手で作る文化です。
フランス人はどういう方法で美味しいレストランを探すのでしょう?
ミシュラン?
ぶーぶー。です。
ほとんどあのガイドは当てにしていません。
じゃ何?
口コミです。私も仕事柄ミシュランの星ありでたまに食べます。
特別に上手い、とは思いません。
ただ設備と雰囲気はいけますね。
あたりを見渡すと、どうも食いしん坊のフランス人はいそうもない。
外人や口の肥えた日本人女性の団体とか。
フランスじゃ女だけの食事会などありえませんが。
ビジネスな男達とカップルです。
私の場合、初めてのお店は長年の勘で分かります。
これはいけそうと。
たまに外れますが、それも経験として。
今夜の番組、録音して明日でも観ましょう。
フランス語の文法、複合過去から単純未来へ。
いかに単純な私にも動詞の面倒さには閉口します。
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by lautrec2kagoshima | 2013-08-23 17:43
今や日本の畜産界のスーパースター、平松正広氏。
彼の牧場から誕生したビーフを紹介。
ドライエイジング、と呼ばれる熟成肉です。
簡単に説明すると、1ヶ月間熟成させることにより、肉の水分が蒸発し、
たんぱく質が分解され、赤身本来の旨みが増します。
この方法、乾燥熟成は乾燥状態を保管庫内に維持することで最高の旨みが出るわけ。
また甘みと独特の豊かな風味は熟成肉の最大の特徴。
1カ月間の熟成により、付着する菌の働きにより、多くの酵素が生まれます。
この働きで肉の繊維が分解されるのです。
8月20日、平松氏自身でここにその肉を持参されました。
両面を2分程度フライパンで火を通します。
そのあと、オーブンで5,6分。
塩は岩塩が最適。
では早速試食します。
軽く塩を振ります。
ナイフで切り分け、口に運びます。
瞬間に軽い衝撃。それは何か、というと肉本来の持つ甘みとうまみが同時に生まれます。
これまで世界で食べたどんな高級肉もかないません。
噛むほどに湧いてくる深みのある独特の肉の味です。
程良いかみごたえは5月のパリ5区のフランソア氏のビストロの肉に近い。
価格は100グラムが1300円程度。
この値段でこの味と品質は安いものです。
この肉は鹿屋の平松氏の作品です。
今横浜や京都の高級レストランなどで大評判。
ここでも近い内に取り扱う計画です。
平松氏自身がここに見えて、説明と試食。
料理人に取り、最高の機会です。
美味しい肉、神戸牛、米沢牛。。
いろいろと食べた後にこの熟成された黒毛和牛は他の追随を許しませんね。
噛むほどにうまい。
そのうまさの向こうに更にうまさが生まれます。
秋からの新作に企画します。
それがこの肉です。
この写真はパリ5区のフランソア氏の肉です。
かなり近いものを感じます。彼が今や牛肉界の伝説的な生産者です。
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by lautrec2kagoshima | 2013-08-22 20:06

朝が来た

昨夜10時にお店を閉めました。
アラブ人女性を主人公にした悲惨な物語を読んでたら、いつの間にか朝が来ます。
5時半。
明るくなり始める瞬間。
自動的に奴隷化?した私は起き出します。
連休で消えたpain.
さあ、40度の中、一人で熱気の中に。
最近、フランス文学19世紀の作家モーパサン好きな若い娘が来ました。
いよいよフランス語の相棒が登場?
語学は一人より複数が理想。
変化しすぎる動詞に苦しみ、発音に悩みです。
現実、フランスの現地では用事は足せます。
それ以上のために再起しています。
第一はより深くフランス料理の神髄を知りたい。
それが一番ですが。
そろそろパンの焼ける匂いがしてきます。
朝の能率は30年の歴史です。
朝が一番の時間。
電話無し訪問無し
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by lautrec2kagoshima | 2013-08-16 07:57

パエリャの注文

暑い夏に相応しいパエリャの注文がありました。
注文された方がスペイン旅行で見つけたサフランを持参。
ついでにその日に東京からスペイン製のパエリャ鍋も届きました。
だし汁はエビと魚の骨でことことと。
どうせするなら、現地仕様で行きます。
タパス、と呼ばれる小さなお皿を4,5点。
最後にパエリャ。
大層ご満足の様子です。
支払う時に。
とても美味しかったので、パエリャの鍋代ですと。
さすがに日常に欧州を旅慣れたお客様です。
暑い夏。
厨房は40度を超えます。
なので早朝がポイント。
火を入れる午後7時。
炭酸水を横に置いて、火との戦いです。
何より料理がすきとはいえ、この暑さです。
昨夜はビジネス最前線で活躍する方達と深夜まで。
会話が面白くないはずはありません。
いろいろな面白い仕事のできる男達がいるものです。
レストランは出会いを機会をいただくいい場所です。
というわけで今夜もパエリャに挑戦。暑さなどに負けてる暇はありません
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by lautrec2kagoshima | 2013-08-14 07:39

ブーム?

先日のパリで出くわした最新料理モード。
スペインのバルと呼ばれる居酒屋風な小ぶりのお皿です。
それをフレンチに仕立てたもの。
国内のいろいろな伝統料理を現代風に仕立てたものです。
昨年の春にラテン系のお客様に出して以来、最近はここでも出しています。
飲むのが一番に好きな人達には好まれるメニュです。
昨夜はそんな要件でメニュ開発の時間でした。
そのあと、モロッコ人でゴングール賞を取った作家の新作を読み始めました。
出だしがいい。
4月のパリ、どこからともなく世界で一番にかっこいい女達が歩きだす。
年齢に関係なく。
その全身から醸し出すセクシーな匂いと動き。
どんな男も寄せ付けない気品に満ちあふれてる。
4月、5月はパリの一番いい季節。
世界に例を見ないエレガンスと濃密な色気。
そこで生まれたフランス料理や文化、歴史、音楽。
ただの日本人になんかはるかに理解を超えてる。
と、自分を笑う私の故郷かも。
もう一度、暮らしてみます。
できたらフランス女と。
このわがままでいて、面白くて、どこから手を付けていいのか分からない人種。
まるでフランス料理に似て、奥が深い。
今朝。
なすを焼いて、例のプロバンスのペーストを完成。
暑い夏。
受験生に戻り、厨房に動詞の変化表を張り付ける。
周囲は誰もが笑う。
私も笑う。
生きる、は暇つぶし。
できたら楽しい暇つぶしをしてみます。
と、軽い自分の頭を、ぽこ、と叩く。
まずいスイカの音
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by lautrec2kagoshima | 2013-08-12 08:52

私達夫婦が経営する南仏・地中海料理のお店「LAUTREC(ロートレック)」の毎日の様子を綴ります。


by lautrec2kagoshima