<   2012年 07月 ( 6 )   > この月の画像一覧

音楽の未来

土曜日の午後。
山田岳さんのギター演奏会がありました。
いつものように音が出る前の独特の緊張感。
遠くは大分からの作曲家や、鹿児島からの演奏家達も。
3メートル半径に着席。
東京オペラシテイや著名な音楽ホールで演奏される山田さん。
一音が出るまでのなんというテンションの高さ。
演奏前に40分間、一人になり、沈黙と目を閉じて集中するご本人。
ギター全体と彼の魂がやがて一つになりました。
作曲家の意図を解釈して、さらに演奏家の想いを重ねる。
生まれては消えていく音の儚い夢が狭い空間に踊りだします。
始まりがあり、それぞれの物語が始まりました。
古典とは異なり、作る者の表現方法が、音となります。
時にギターのボデイを叩く。
時に演奏家の声明にも似た声が聴こえます。
ギターという比較的弱音な地位の中。
その弱音の中にムンクの叫びや、ミロの色彩やピカソの造形が浮かびます。
田口さんの作品は、静謐な室町時代の茶室から聞こえてきそうです。
音の中に日本人の合一性や、また西欧の音階と理性、調性が感じられます。
ジャズでもない、民族音楽でもない。
そこには純粋音だけがどこまでも生き延びていきます。
未来と過去、絶望と希望、天空と地獄、生と死、喜びと悲しみ。
まるで人間の複雑な感情を表現しているようです。
理解、という薄い厚さじゃなく、掘り下げて自分の生命の起源を揺さぶる音楽です。
阿部公房や天井桟敷の劇に似た実験劇を見る思いでした。
人の壁をぶち破る音。
ジャズと共通する部分かも知れません。
[PR]
by lautrec2kagoshima | 2012-07-30 18:59

ある若い作曲家

この町に暮らす若い作曲家と3時間にわたり、雑談しました。
現音作曲新人賞や富樫賞を若くで受賞した異能です。
エリントン、サテイ、ジョンとポール、ブラームス、北山修、ジョビン。。。。。。
それぞれの音楽家達に若いのに精通してるのに驚き。
頭のサイズも特に大きい訳じゃない。
しかし、会話のテンポ、リズムから繰り出す話が実に面白い。
20代の若者ですが、頭脳の中には永遠の長さの経験が蓄積されてる感じです。
何も無い白紙から彼独自の音がピヨン、ピヨン。
並べて音達が繋がると、彼独自の世界が見えてきます。
今度の土曜日の午後。
東京から現在最も注目を集めるギター奏者がここで演奏会をします。
この作曲家の作品も演奏されます。
目の前で彼は自分の作品をどんな思いで聴くのでしょうか。
瞬間に消えていく音。
2度と帰らない音。
彼の会話自体が作品かも、と思う事も。
無駄のない、中枢をとらえた内容の話題も興味深々。
音楽を聴く耳のシャープさ。
的確な批評は時に怖さを感じる事さえ。。
話していていつまでも尽きない話題は絵画から歴史の上に音楽が重なりました。
[PR]
by lautrec2kagoshima | 2012-07-25 19:50

ベトナムの若者2弾。

中国行きバスの隣に座る21歳の若者。
国営ベトナム航空の操縦士に合格した彼から今朝の通信。
パイロットの制服に身を包み、実にさわやかな顔。
今はサイゴンで教育が始まったそうな。
秋からいよいよアメリカで飛行機操縦の実地訓練の開始らしい。
こんな若者がこれからのベトナム、アジアを背負うのでしょう。
旅は出会い。
どこでだれと会うのか。
これも旅の楽しみです
f0196856_16465615.jpg

[PR]
by lautrec2kagoshima | 2012-07-17 16:47

フランス人の仲間達

フランスに暮らし、通った歴史も40年になりました。
フランスで働いて学んだ事の最大は?
とよく尋ねられます。
第一は料理よりもフランス人のビジネスへの考え方です。
彼らは1カ月間のバカンスを念頭に置いて、レストラン業を開始します。
元来、バカンスために働く民族です。
土曜日は夜だけ、そして日曜日と月曜日が休みです。
働いていた頃は土曜日の夜仕事すると、月に2回の3連休をしていました。
いい仕事をするにはバカンスが必要だ、とは彼らの持論。
今パリ市内のレストランでは改装禁止の店も増えてきました。理由は文化遺産的意味で。
我が町に帰ると、毎日毎日新しい食べ物やとかが増えています。
珍奇な店や何を売りにするんだろう、と笑える所も多いです。
本格的とか本物とかは、第3者の評価ですが。
出来ては消えて行くのもさびしいものです。
本当に満足させるには1人の料理人に対して7,8名が限度。
お帰りに満足の顔を見れるだけで、料理人は幸せです。
演奏で拍手を頂くのと同じです。
どこかに誰かが、小さくてもいい、すべてを自分の手で作るお店ができたら。
時にはわずか3名のために朝7時から仕込みする日も。
理由はプロフェショナルであり、ごまかさない、が基本姿勢だからです。
アボカドと蟹のマリネ。玉ねぎのタルト。
夏野菜の冷製スープ。
海老、帆立貝、タイのコニャックと魚のブイヨンからのソース。
フォアグラ、地鶏のローヌ地方のマスタードでオーブン焼き。
3種の夏のデザート。菜園のオレンジ仕様のパン。
これが今夜の献立。
朝7時からスタートです。
余りの不器用な私に便利なインスタントソースなど勧める良心的な業者も。
しかし、フランスで難儀した意味は最後まで消しません。
不器用に最後まで、自分の手を信じて。
f0196856_230352.jpg
f0196856_2302282.jpg
f0196856_2304165.jpg

[PR]
by lautrec2kagoshima | 2012-07-15 22:54

おめでとう。ヴォ君

メール有難う。
昨年の秋、私が中国に向かう途中のバスの中。
隣の21歳のあなたと出会いました。
日本の漫画や文化について国境に着くまで夢中でしたね。
ハノイでトイックの英語試験受けての帰りでした。
その結果を見せてくれました。
990点の935点。
独学でよくここまで出来ましたね。
家に招かれ家族と談笑しました。
5か国語に堪能なお父さんとも友好しました。
そのあと。。
あなたのバイクの後部に乗せらて、中国国境に向かいました。
手を振るあなたと、またいつか、と固い握手しました。
たまにメールが来ていました。
そして今。
薗田さんに報告があります。
国営ベトナム航空のパイロットに合格しました。
青年の夢が実現したのを聞いて、私も嬉しい気持ちでいっぱいです。
福岡に飛んで来たら会おう、と約束しました
f0196856_16471838.jpg
f0196856_16494722.jpg
f0196856_16511964.jpg

[PR]
by lautrec2kagoshima | 2012-07-14 16:51

rugtime all stars

隔週の水曜日の夜、市内のラグタイム、というジャズバー。
我我5人の男達がジャズを演奏しています。
7年前にピアノトリオでスタート。
ピアノやドラムにメンバー変更はありましたが、マスターの熱い声援と支持で
今日まで生きてきました。
新加入のアルトとペット。
アルト氏はアートペッパーや渡辺貞夫を敬愛してやみません。
ラッパはクリフォードな感じです。
ピアノは畑違いのクラッシックからの参入です。
基本、ジャズとはリズムからかけ離れていますが、そのうちスイング、の意味が分かるでしょう。
深夜まである時は絶叫マシーンな演奏。
ある時は今にもこの世が終わりそうな気持のよさ。
ジャズ程セクシーな音楽はほかにあるのでしょうか。
若い新鮮な女が来ると、途端に変わる単純なジャズメン。
ジャズは始まらないと分からない。
つまり女と同じで、期待外れもあるし、期待以上もあるのでしょう。
ジャズの始まる前の何とも言い難い、興奮と期待感。
本職のレストラン業と同じです。
夢を作る仕事です。
カウンター越しに温かいまなざしのマスター。
ここは東京の青山な雰囲気です。
皆さん、日常でジャズが聴ける今では貴重なクラブです。
[PR]
by lautrec2kagoshima | 2012-07-11 17:34

私達夫婦が経営する南仏・地中海料理のお店「LAUTREC(ロートレック)」の毎日の様子を綴ります。


by lautrec2kagoshima