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甘いもの大好きな男達

ケーキ、と言えば、我が国じゃ子供か女性の独占。
フランスじゃ男達の独占。
レストランのデザートタイム。
デザートメニュを、これじゃない、これじゃない、としたり顔で迷う風景は日常だ。
料理には基本的に砂糖を使わないので、デザートで糖分補給です。
厨房にはパチシエが専門でいます。
時間かけて、一皿3000円のデザートを作ります。
さて、ここはサンルイ島のおやつやさん。
大人専用の秘密の甘い箱です。
フランス社会は大人社会。
日本社会は子ども社会。
スーパーに行くと、子供に受けるキャラクターおやつはほとんど皆無です。
12歳以下はレストランお断りの世界です。
フランス国内、レストランには数限りなく行きましたが、子供を見たことはありません。
大人社会独特の成熟は心地いいもの。
ではこのおやつ屋をのぞいて見ましょう。
天気のいい日曜日の朝です。
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by lautrec2kagoshima | 2010-11-30 21:13

今年も最後の月

よく考えなくても、この文章を書いてるのが誰で、職業は何なのか。
このコーナーにたどり着いた人全員がおわかりなんですね。
名前も含めて全公開されてる以上、無責任は通用しない。
お客様に幸福をさし上げる仕事ですから、自分がまず幸福じゃないと意味がありません。
仕事も名前も何も知らされないブログも多いんですね。
そのようなブログは時に高圧的で、その無責任さに大笑いする時も。
民主主義、平等主義な私は、名前や仕事の判明する方のブログのみを読ませてもらいます。
私はフランス料理の世界に暮らしています。
ですから日常の料理に関する事がほとんどです。
仕事以外は旅、自転車、ジャズ、写真などで暇つぶしをしてる野良猫ですが。
昨夜はお誕生日のお食事会でした。
最近はギターでボサノバのライブをデザートタイムに、私が登場します。
2時間の非日常空間をいかに演出するか、も含めての仕事です。
村上龍のごとく、いかに最後の一人の料理人として生存するか。
彼の料理小説のごとく、いかにテンポよく演劇性を持たせるか。
深夜は、メニュ制作とジャズの時間です。
1970年11月、三島由紀夫の自決。
同時間、私はA学院大の教室にいました。
休講。そして教授との大激論がはじまりました。
天皇制や憲法9条や入管法や。。。
今まさに尖閣列島に関して、自衛隊派遣論などが噴出するか、と思いきや。
平和ボケの日本、炬燵で丸くなるほうがいいかと。
戒厳令下の韓国を旅した時に、現地の若者達と議論した学生時代。
思えば、韓国の大学生、英語はかなりうまかったなあ。当たり前ですが。
寒くなり、牡蠣がいい素材に。
昨日入荷のフランス鴨もうまくなりました。
ほとんど空の脳みその中に同時に点火するいろいろな話題。
まるで煮こみ的雑煮的な私でした。
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by lautrec2kagoshima | 2010-11-28 13:26

ココシャネル

ココシャネル、とは私の相棒の猫の名前です。
色が白いだけの、どこにでもいる猫氏です。
14年前に水たまりで濡れていた子猫を拾い上げました。
とりあえず、自宅で水洗いすると、白い色に。
そのままいつの間にかその場で寝入りました。
それ以来、ここで私と同じ時を刻み始めました。
幼稚園にも行かず、毎日毎日、昼寝しては寝場所を変えるここ。
昨年の春位から、急に体重が減少。
年齢からの老化、と思いそのままに。
この春、ついに歩くのも困難なくらいの衰弱ぶりです。
いよいよか、と覚悟して、スーパーの餌全種を買いあさりました。
歯の老化もひどくて、食べられないようでした。
たぶん、歯痛からくる貧食かもしれません。
動物病院に診察に。
これはもう大変ですね。覚悟していてください。
定期的に注射はしますが、いつまでもつか。
相棒の衰弱に私も衰弱です。
ある夜、ここに若い獣医さんが見えました。
先生、私の子供が重篤なんです。
私は獣医なので、子供はみれませんが。。
いや、それが猫なんです。
翌日の朝、診察に向かいました。
夕方までいいですか?体力を見て、処置しますね。
午後5時。あのココが私を見るなり、少し元気が出たよ。
その足で帰宅。
その夜久しぶりの猫のご飯、カリカリを大きな口を開けて食らいついています。
10日後、体重は2割増えて、妹のイブを追いかけていました。
判断でこうも変わる猫人生です。
先生曰く、あと5,6年は大丈夫でしょうか。
以来、ココは朝早くから食事しています。
春が来たら2人で旅に出ます。
小さな島に渡り、干した魚を食べたいそうな。
性格は大人しくて、いつも静かです。まるで英国人です。
テレビは見ないけど、読書は好きみたいです。
ジャズも好きで、最近はブルーノート時代を聴いているようです。
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by lautrec2kagoshima | 2010-11-27 13:19

朝日のごとくさわやかに

 

仕事の後、いつものジャズライブハウスに。
ステージ脇に普段見ない楽器のケース。
アルトのケースだ。
誰が吹きに来たんだ?
隣ではラッパ氏が温めだしてる。
ベースを取り出し、Fマイナースケールでポジションを確かめる。
新人のジャズ演奏家がアルトを構える。
ソフトリーで?
ベースがCマイナーでクリシェをはじき出すと、太鼓が自然に連動し始める。
アルトがややファンキーな滑り出しでテーマに来る。
おうおう、なんだ?キャンボールじゃないか。
アルトの裏側に上手くペットが忍び込む。
リズムセクションに2人が双頭で走りだす。
くくく、いい感じ。まるでジャズメッセンジャーズ。
2曲目はバラード。思い出のクリフォード。
ペットがルバートで切なく唄い出す。
クリフォードブラウンを尊敬する彼の歌い回しに私は思わずため息。
3曲目にBフラットのブルース。
メンバー紹介でアルト氏と初めて会話。
お名前は?
ジャズに会話など野暮な事。
控えめないい男だ。できる奴はいつもこうだ。
チュニジアの夜でペットが爆発、それに負けないくらいのアルト。
たいこもピアノも燃えてる。
男5人、むさくるしい男の集団がジャズする。
これは音楽以上に体育、スポーツだ。
1ミリの冷静ト99ミリの熱情で成り立つ。
アルト氏と最後に一言。
また次回に会いましょう。
ジャズはクールだね。こんな楽しい時間が世の中にはあるもんだ。
ライブの後、深夜までレバノン音楽聴いていました。
softly as in a morning sunrise.I remember Criford.A night in Tunisia.
But not for me.maniha de carnaval. blue monk. whats new? bye bye blackbird.
nows the time.これだけで1時間40分の演奏タイムでした。
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by lautrec2kagoshima | 2010-11-25 16:53

ロートレック新聞

万年筆で書くロートレック新聞も創刊20年です。
30代の頃の新聞は確かに30代の若さです。
前向きでひたすらに追い求めていた頃です。
車で4週間もフランス全土を食べ歩いた頃です。
ミシュラン地図片手に深夜のフランスの田舎、道に迷い。
40代。成熟、と思いきや、南フランスからシチリア、果てはアフリカまで。
40代半ばに移転。多くの借財にも負けずにフランス遠征、1年に3度が新記録。
50代。
いやに保守的、というか時代とともに、今一つ元気が毎年減少気味です。
50代を過ぎて20年目に久しぶりにパリの厨房に立ちました。
この年代は刺激、外的刺激が必要不可欠です。
この世界も追及するほどに迷路に。
どの世界も自信過剰は救いようがありません。
音楽の世界もプロになればなるほど、混迷に。
音の真髄、音の怖さ、音のすごさを知れるようになるからでしょう。
味も同じで、知るほどに、世界の味に出合うたびに、自分の味のレベルを嘆く事です。
さて、この新聞。
手書きが受けて、1度パソコンで書いたら、やめて、という意見が多数でした。
これからも手書きの情報誌として、細く長く。
加齢とともに進歩どころか退歩を憂うこのごろです。
生物の正常な進化退化現象の一つですね。
栄光の時代は30代。
この30代で後半が決まるとは、誰もが述べる常識の一つです。
今月号も完成しました。
昔の新聞を読むと,若さは最大の武器です。
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by lautrec2kagoshima | 2010-11-24 20:49

ロンドンとパリの間に

欧州の2大都市ロンドンとパリ。
二分する人気の都市です。
2つの都市を今はわずか3時間で往来出来ます。
9月。2つの都市を往復した結果です。
2つの都市に1年以上暮らした上での感想です。
今夜この議論に参加した英国人の感想もあります。
まず女性の美しさ。
断然、軍配はパリでした。
服装からメークまで、はたまた歩き方までパリの勝ち。
飯部門。
英国人曰く、ロンドンは中華が一番に上手い。
日本人曰く、パリは中華のみならず、世界の料理がうまい。
ロンドンの地下鉄車内は暗くて寒い。
パリのメトロは階段から車内まで芸人達の舞台。
カフェは断然、パリが素敵だ。
などとどうも英国人でさえパリに軍配が上がりそう。
そこで日本人曰く、ロンドンの日常はつつましくて、静かで成熟してる。
この意見にうなずく英国人が初めて満足そうです。
どちらに暮らしたいか。
2人とも英国でした。
刺激はないけど静かな生活、裏庭を眺めつつ、本を読む時間。
午後に紅茶とスコーンで過ごす日常。
パリはその点、24時間が恋愛。劇場。
アートはパリから、ロンドンは地味ながらも本物の生活か。
2つの都市ともに大人社会ながら、その個性は愉快です。
パリは恋人。ロンドンは冴えない奥方。
私の意見に英国人はうなずく。
パリはスポーツカー。ロンドンは営業車。
どちらも必要不可欠です。
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by lautrec2kagoshima | 2010-11-22 21:42

料理教室の歴史

ここで料理教室を始めて20年くらいの歳月です。
フランスから帰国した翌年から市民講座で何年か。
そのあと、仕事の関係で店の厨房で再開しました。
素材も調味料もどこでも入手できるものを使います。
家庭で誰でも確実に作れるものです。
15年くらいの生徒さんは今や師範クラス。
セカンドロートレックを開業出来るくらいの習熟度?
生徒の中には、パリに旅行に行き、私の知り合いのレストランで1日見習いした人も。
フランス料理といえど、フランス全土に広がる郷土料理の集大成。
私の領域は南仏からブルゴーニュです。
しかもヌーベルキュイジーヌ、新しい料理法からの派生も。
なので地中海の海を基調に、日本人にも合うメニュです。
当然、伝統的な19世紀のフランス料理、ブルジョア的なものも伝授します。
また、高校の調理科での4年の講師歴も大いに参考になりました。
料理の世界もジャズベースと同じで、学ぶ程にわからない世界です。
教室では制作過程を丁寧に説明します。
すべてを頭で理解した後に、実際に調理に。
素材との対決がはじまります。
15年間の膨大な記録があります。
述べ200名以上の講座生が生まれました。
ポイントを押さえていけば、いい料理人になります。
サバ、オニオン、玉ねぎ、オリーブオイル、レモン。
この5種の素材でさていくつのメニュが作れますか?
答え。無限大
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by lautrec2kagoshima | 2010-11-21 22:41

ボジョレヌーボー

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1年に1度の新酒が届きました。
いつもの顔に新人も参加して深夜までお遊びです。
ボジョレを理由に集まる人々です。
それぞれの分野で第一線で活躍する面白い人ばかり。
アミューズの頃は案外に静かです。
ジャズピアノの始まる頃には皆さん、かなりのいい調子です。
途中でショパンの雨だれを弾き出す女性。
2本飲み干した頃に、調子が出たみたいで。
最後にピアノ伴奏で私のシャンソン登場です。
ねえ、今年もう一度騒ぎましょうよ、と誰からともなく。
軽いワインに合わせてのメニュ。
少しでもフランスの雰囲気を、と戦前のシャンソンを流しました。
いい大人達の遊び場です。
背伸びしない成熟した大人の会話のエスプリを楽しみました。
クラブは同じ思想の同じ感覚の集合体です。
さて今年最後の仕掛けは?
大騒ぎして年越しです。
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by lautrec2kagoshima | 2010-11-19 17:15

スリのメッカ

パリのメトロはスリの最大の仕事場です。
イスラム寺院を後にした私はソルボンヌ駅でメトロに乗りました。
あたりは暗く、なんだかジプシー女達が、ジロリと私を見てるような気配です。
パリを目を閉じて歩ける位の私を狙えるのは、それはプロというもの。
ソルボンヌからカフェクローズデリラに向かう途中。
おや、電車が来たぞ。
2人の若いお姉ちゃんと乗り込んだ。
おう、ごめんね、ぶつかりそうに。
いいえ、とかわいい笑顔で返す娘。
その間、1,2秒。
次の駅で降りた私。おや、サイドのファスナーがパクリ、と空いてるぞ。
やられた、2枚のカード、ユーロ現金、銀座で購入した新作モンブランやサングラスまで。
カフェの前のサンミシェル大通りに座り込んだ。
あいつらだ、あのジプシー女だ。
明日は帰国、カードも金もなく、無一文なパリの異邦人。
15区の警察に被害届に行きましょう。
担当警官と1時間の調書を作成です。
微に入り細に入り、その場面の説明です。
どういう感じでぶつかり、、と警官はフランス語でタイプします。
こちらは、へーー、という感じ、感心してる場合じゃないね。
最後に250枚のジプシー女の写真を見せられました。
この中にいませんか?
もう2度とパリに行かない、と決断。。するはずがありません。
今度はジプシー女の財布をすります。
そのためにジプシーに加わり、少し修業しましょう。
帰国後、お客様に話すと、あなたもフランス通にしちゃ、愚かだね。
改めてこの調書を読むと、まるでドラマです。
いい記念の事件でした。
おかげで、熱望してたカフェには行きませんでした。
次回はスリに関するフランス語も学んでいきます。大切な事です。
まさか警察に行き、こんな経験はお金を出してもできませんが、私はお金を出しました。
次回のパリは心して偽札を大量に?おとりで捕まえてみたいような気も。

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by lautrec2kagoshima | 2010-11-17 21:39

木に登る

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木に登りました。
下から見ると、たいして高く感じないのに、上からの高さは3倍くらいに感じました。
北風の中、揺れながらの枝切りです。
枝が落ちるたびに、木の葉の量も減ります。
すると、空間も広がり、ついでに恐怖心も増大。
枝の位置で変わる鋸の角度。
数学や理科の偏差値ゼロの私は、ここでも苦労な事です。
2時間くらい木の上にいました。
旅に似て、木から降りると安堵です。
落ちたら大けがか、とか、墜落したら入院か、とか否定な妄想も。
体の節々がコリコリして、翌朝は歩行に不自然さも。
寒くなりベッドにカイロ、手元に音楽と本。
今の夢中は18世紀のベルサイユ市の市民の食生活の歴史本です。
ルイは贅沢な食事で有名でしたが、ほとんど口をつけてお終い。
その周囲の人達がすべてそれらを頂きました。
食べきれないので、パリから毎晩のお客様が見えたそうです。
おこぼれ、という名の冥利です。
それにしても木に登るのは、ひやひやな恋の予感に似ています。
落ちたら失恋です。大けがです。
落ちなくても大けがです。
鋸持参で、だれか木の枝を切りたい希望があれば、どこにでも行きます。
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by lautrec2kagoshima | 2010-11-16 18:21

私達夫婦が経営する南仏・地中海料理のお店「LAUTREC(ロートレック)」の毎日の様子を綴ります。


by lautrec2kagoshima