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酔狂な時間

今度で2度目の悪路走行の朝がきました。
サイドカーの、船と呼ばれる箱に座るのが私の場所です。
真正面から、朝の風を受けて、ロシア軍の秘密兵器は山へと向かいます。
2度目となる今回は、予行演習とは違い、私の軍曹曰く、かなりの道ですと。
すいすい、すいすいとウラル号は現場に向かいます。
船の横から気持ちいいエンジン音が聞こえます。
おう、トンネルだ。周囲は急に暗くなり、小さなライトが点灯。
トンネルを抜けると、雪国じゃなく、山紫水明な川に到着です。
さあ、行きましょう、と軍曹。
春の新緑に見とれる余裕などありません。
来た来た、岩の塊、雨でへこんだ穴、路肩の削れた道。
本来は林道で、普通は走らない道です。
5メートルおきに、穴や岩。ごつごつ、がたがた、ぼろぼろ。
軍曹の適宜な判断で、その障害を全身の神経で回避します。
1度のミスもなく、それはアートと呼ぶにふさわしい判断です。
私も眼前の障害を見つけて、自分の体を支える力点を変更します。
両手で船とバイク本体をつかむ位置を変えます。
軍曹は全身でバランスをうまく取りながら、障害を回避していきます。
遠くに見える海や新しい緑の眩しい春。
途中で湧水や鳥の声に出会うと、不思議な旅感覚です。
何故、人はこんな悪路を走りたがるのか。
何故、私は旅に出るのか、と同じ質問です。
答えは一つ、大自然の中で、悪路という地球と遊びたいからです。
これまで未知の世界でした。
楽しい、という範囲を超えて、何か生き方の基本に訴求する、面白さを感じます。
無言で男2人がエンジンの音を子守唄にどこまでも走ります。
目的も意味も、ましてや、結果などどうでもいいのです。
何も語らず、海を見てパンをかじりました。

5時間の夢飛行。
翌日、全身の隅々まで、岩から頂いたこりこりが私を笑いました
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by lautrec2kagoshima | 2010-05-31 18:20

資金調達

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依頼していた貨幣が届きました。
開けて驚きでした。
同じユーロでも、なんとギリシャ国のユーロでした。
余りにタイムリーなので、笑いました。
共通単位の貨幣ですが、発行は国ごとです。
ギリシャの紙幣デザインはギリシャ建築だし、ドイツはブランデンブルグ門です。
勿論、加盟16国のどこでも使用可能です。
まさか、ギリシャが届くとは。
フランスかドイツだと思いました。
今、円交換が有利なので、使い価値がありそうです。
2年前は170円くらい、今は113円くらいですから、少しだけお金持ち気分です。
旅は計画が最高の楽しみです。
旧知の人達にも会えるし。
風景、美術館、料理、それより人と会う。
人と過ごす貴重な時間こそ旅の真髄です。
ギリシャのユーロ。
眺めている内に、転覆しそうなエーゲ海の島を思い出しました。
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by lautrec2kagoshima | 2010-05-25 21:18

机から予約の時代

シャルルドゴール空港から、TGVで今は何処にでも行ける便利な時代。
以前はパリ市内に出てから、北駅やモンパルナス駅に向かいました。
しかも、フランス国有鉄道にここから予約も可能です。
前回、アムステルダム行きの券もこの田舎から予約しました。
月日、時間はおろか、座席指定まで可能です。
日本語では無理なのが難点ですが。
日本サイトでも予約は可能ですが、ユーロ安で今は現地予約がか格安。
ホテルもフランスヤフーで検索すれば、日本では見つけられないいいホテルも。
不便は、フランスサイトを1度使うと、現地からの電波に乗り、毎日毎日莫大なコマーシャルが。
それもたまには利用価値があります。
料理の宣伝や旅のコマーシャルとか。
夜行でベネチアやイスタンブールに着いてた時代は終わりました。
あの時代こそ、旅のだいご味でした。
なんでもインスタント、なんでもすぐに手に入る即席時代。
最先端は不便にあり?
上手いものを作るには、時間と空想の間で遊ぶ余裕です。
何もしない時間にふと、でてくるアイデアは面白いものです。
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by lautrec2kagoshima | 2010-05-23 21:44

雨の日とフォアグラ

ガーデンの植物達が雨に打たれる風景は、カンボジアのジャングルです。
コブラが横断すれば、壊れた仏像があれば、完成です。
などと、想像で遊んでいる内に、食いしん坊達の時間。
辛口の白とボルドー2本を吟味。
今夜はフォアグラが新鮮なので。
アミューズになすとホタテを丸ごとつぶしてのマリネ。
新鮮なフォアグラのスライスと全粒粉パン、オリーブオイルと東欧の岩塩。
トマトの中にマグロとアボカドを詰める南欧の定番。
ラタツイユをでかいエビのおなかにつめて、オーブンで焼く。
これもプロバンスハーブを隠し味に、ルイユというソースでいただく。
そうだ、白ワインにはベーニェが一番、と即興でこさえる。
2時間の過ぎた頃に、フォアグラに火を。
定番のオレンジソースにヨーグルトを加えてみよう。
デザートはこれから考えるとしよう。
などと、定番のないメニュ導入は食いしん坊対策です。
お決まりのメニュ、スープとサラダとステーキ、これは洋食屋さんにお任せ。
30年フランス料理や文化という病魔に侵された私の悲劇です。
毎回、毎回、多くのメニュのから選び出す作業は朝の時間です。
今、関心のある地域はフランスの大西洋岸です。
牡蠣と海の幸。
プロバンスとは違い、素朴な力のある味覚。
帰る頃、空には月が輝いていました。
無駄なエネルギーを消費しない日常は、なんだかインサイトです。
好きな音楽聴いて、お絵かきしたり、外国に手紙書いたり、フランスの時刻を調べたり、
ライブにギター背おい、自転車でほいほいと。
また朝が来て今夜のメニュを考えます。
面白い人生、自分の非生育ぶりに乾杯,完敗。
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by lautrec2kagoshima | 2010-05-21 08:06

1度に2種の旅

以前は香港経由でフランスへ向かいました。
行きに香港で半日滞在。
その間、食事と床屋に郊外への旅。
深夜にパリやチューリヒに向かいました。
35度の暑さから雪のスイスへ12時間。
帰りも香港に寄りました。
またまた裏町で中華の屋台をはしごです。
今回はサイゴン経由もいいか、と熟慮中。
サイゴンのシクロ男、マイさんと連絡して、3度目のチョロンでの蟹チャーハンとまいりますか。
あの蟹チャーハン、人生最後の飯でもいいくらい、うまいのです。
米と蟹の量は同じくらい。
大型扇風機のぐるぐる回る汚い飯屋です。
帰りのサイゴンではメコン河で泳ぐのもいいでしょう。
飛行機は退屈しません。
乗務員と話したり、隣が異国人なら、楽しいし。
空の上で考えるのは、楽しいものです。
下界の下らぬしがらみや大きなお世話を笑えるのも、空の上の特権です。
この1,2年、心理学に関心があり、人の言動の裏側に潜む暗い情念を探るのが楽しみ。
悪い楽しみとは知りつつ、関心は高まるばかり。
さて、飛行機似に乗り、どこへ行こうか。
何を食らうか、何を見るか、何を思うか。
さすらい人の空白な頭で思いをはせる今夜です。
これまで生きて,わかった事の唯一。
自分は何も知らない、という事でした。
何とも幸せなさすらい人です。
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by lautrec2kagoshima | 2010-05-18 23:09

料理教室

月に1度の教室です。
15年以上の歴史です。
自宅で作れるものばかりです。
今回は、あじのアクアパッツアです。
新鮮な魚、アサリがい、ミニトマト、ケーパー、レモン。白ワイン。
それに上質のオリーブオイル。
瞬間芸です。
始めは強火で、やがて弱火で優しく。
素材を傷めつけないように、優しく、丁寧に火を通します。
それぞれの素材からのだしがにじみ出ると、正解です。
パンはオリーブオイルで焼きます。
魚のソースにこのパンを付けていただきます。
おもに地中海沿岸の漁師の得意メニュです。
すべてが素材の良さにかかります。
デザートの頃、女性群のおしゃべり。
ついていけない私はお皿洗いの仕事です。
食べる、しゃべる。
楽しそうな時間です
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by lautrec2kagoshima | 2010-05-13 17:16

目白台の散歩

田中角栄の自宅あたりを散策中。
おや、粗大ごみの日だな。
バイオリンケースが置いてあります。
中身を開けると、からでした。
そうだ、使えるぞ、と私。
超高級住宅街は歩くだけで、自分も貴族気分です。
庭が森みたいな細川邸。
芭蕉が住んだという離れのある家。
そばの階段を駆け上がる早稲田の応援団。
神田川が流れている。
そのバイオリンケースを持参してボーイング767に乗り込んだ。
帰宅後、先月御茶ノ水で購入した幼稚園児の、おもちゃを入れました。
なんだか楽しい気分です。
脳細胞は単純に限る、の構図でした。
貧者も歩けば、賢者にもなれるか?
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by lautrec2kagoshima | 2010-05-12 22:05

ギリシャの金融不安

こんなタイトルだと、経済学者みたいで、インチキ気分です。
地図を見ると、ギリシャはバルカン半島の先端にあります。
周囲はソビエトに制圧された旧社会主義国です。
西欧からの入国はかなり不便です。
アテネを歩くと、欧州というよりアジアとアラブの混然を感じます。
さて、今回の金融不安。。
労働者の3割が公務員です。
その腐敗ぶりは日本も負けていません。
義務放棄、権利主張の典型的なおかみ国です。
おまけにほとんどが岩石の荒れた大地。
オリーブの木しか無い貧しい農業。
頼りは観光です。
その観光も世界的な不況で収入は撃滅です。
ユーロでまとまる欧州の連帯がドルの代わりになる、と予測したヨーロッパ中央銀行。
それぞれのお国事情があまりに異なるために、その金融政策はかなりの困難。
デンマークはユーロ圏じゃないため、不況で金利上昇。
そのため、デンマーク経済は今どん底です。
ユーロ圏に加入したほうがいいのかどうか。
英国もポンドにしがみつき、一人苦戦の様相。
ユーロ導入のとき、フランスにいましたが、突然の物価上昇に驚きでした。
旅人にはユーロは歓迎です。
ギリシャの後、スペイン、ポルトガルと破たん予定の国が。
フランス、ドイツの資金供出と並行して、ギリシャ国債の暴落。
ドルに連携してユーロまで、その力が試される、今回のギリシャです。
ちなみにエーゲ海の島は天国です。
青い海、空、白い家。
あの哲学者を生んだギリシャ人の知恵の再来を期待。
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by lautrec2kagoshima | 2010-05-06 09:39

ボサノバライブ

5月の薫風を受けながらの定例ライブ。
相棒のフルートと出かけました。
ジャズライブで長年鍛えた精神力もあてにならないその理由。
まず歌いながら、ギターを弾く作業です。
歌は感性、ギターは理性、2つの相反を同時進行。
それにフルートが前から後ろから襲いかかります。
旋律を離れた音群が、まるで蝶のごとく舞います。
30人を超えるお客様。眼の前にいます。
全員が、まるで動物園の奇妙な動物を見る目つきです。
聴いた事のないような旋律や言葉。
2人だけのシンプルな楽団です。
逃げられない、ごまかせない、裏切れない。
追いつめられた2人。
およそ1時間の演奏の後。
その拍手とは裏腹に、愕然しました。
思うような演奏とは程遠いものでした。
すべての音に責任を持つ身にとり、出したくない音に激しい後悔をするわけ。
この絶望が練
習への唯一の励みになるのでしょうか。
心地よい疲れじゃなく、ドン底の疲れでした。
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by lautrec2kagoshima | 2010-05-05 22:37

5月1日

34歳の私が一人で生きよう、と決めた最初の朝。
24年前です。自分だけが頼りの職業です。
休みも特にない、労働法など関係ない身分です。
気楽な公務員の父を見ていたので、男としての夢を感じませんでした。
その頃の父は遅刻も早退も自由でした。
今も変わらない風景です。
息子はその反対の道を選択しました。
24年間、多くの生きてる人達に出会いました。
生きてる人の特徴は夢がある事です。
それぞれが夢を追いかけています。
明日から25年目の私です。
無い才能を少しでも取り出して、新しい味覚に挑戦です。
平坦な道じゃなく、どこぼ小道を歩きたい。
団体じゃなく、個人で歩きたい。
組織じゃなく、一人で遊びたい。
空気を読まない世界で呼吸したい。
酔生夢死がいい。
騙すより騙されたい。
という事で25年目の春です。
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by lautrec2kagoshima | 2010-05-01 23:32

私達夫婦が経営する南仏・地中海料理のお店「LAUTREC(ロートレック)」の毎日の様子を綴ります。


by lautrec2kagoshima