偶然と必然の間に

人は言う。
それは偶然だった、と。
あるいはその偶然はやって来る約束だったのか。
するとそれは必然と言えるのだが。
私とその人はちょうど20歳の時英国に暮らしてた。
年代は異なるが、間違いなく20歳の時は英国に生きてたのだ。
これは偶然の範囲だろう。
やがてそれぞれに英国を離れて違う道を歩いてきたのだった。
それからその共通体験で英語で交流が必然に生まれた。
私がフランス語だったら成立しないはずだった。
その人は正式に英語を現地で学んだ経歴。 
私?まるで非公式な英語で、ロンドンの下町でバイト中に覚えた。
お互いに日常の関心事を話すには不便はないのがいい。
最近はその人とFM番組で朝6時からの古楽の楽しみ、を拝聴してる。
古楽はマイナーな分野だけど、時代背景は欧州中世から近世にかけて。
特にベルサイユの貴族が聴いてた音楽には関心が高い私。
クープランの音楽は私をルイ王朝時代に戻してくれる。 
目に見えない想像の世界ほど面白いものはない。
その人は若いからこそ、文化文明を知りたいのだろう。
偶然出会った人が必然的に2人乗りの英国車でケンジントンロードを走り出す。
日本人だが、英語がふさわしい。
ロンドン時代、私は日本人達と英語で話してたのを思い出す。
若い感性は使いようでは素晴らしい才能が飛び出すものだ。
それを引き出すロープになれば私も愉快だ。



by lautrec2kagoshima | 2018-11-15 17:39

私達夫婦が経営する南仏・地中海料理のお店「LAUTREC(ロートレック)」の毎日の様子を綴ります。


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