Au revoir,goodbye,さよなら

生きてると必ず終わりが来る。
フランス修業の最後の日。
パトロンと最後の別れをした。
今日までいろいろ教えてくださり、ありがとうございました。
仕事がきつくて毎日毎日帰りたいなあ、と思ってた事が懐かしい。
20歳で単独英国に渡る前の日。
麹町女子高のまりと荒川沿いを散歩した。
また会おう。
私にはこの恋は終わり、と決めてた。
まりは泣いてた。
少しだけ英国に行く気持ちが揺らいだけど。
ロンドンに手紙が届いたけど、返事はしないままで終わる。
その頃、19歳のブリジットと恋に落ちた。
慣れない外国語で語り尽くした。
家にも招かれた。2度ほど。
それから私は長い旅に出た。スペイン、アフリカ、イタリア。
泊まるユースホステルに必ずブリジットから手紙が届いてた。
約束してた、スペインの旅。
欧州地図に残る、愛の約束。
果たせぬまま、私は帰国した。
帰国後、しばらくして運悪く恋につかまる。
今度はその子が英国に数年間暮らす事に。
すべてはどちらかが遠い国に旅立つことで、私達は終わったものだ。
振り返ると、時間限定だから、真剣に生きたのかなあ、と思う。
以来、多くの旅をした。
その最後の夜。
その旅をいつも振りかえる。
生きてきた事の実感。ここに自分はいるんだ、という唯一の確信。
どんな場面にも最後がある。
最後は天国への階段を上る時だけど。
この2月。寒い朝、アグネスとさよならした。
短い時間だからこそ、いつまでも手を振る。
Au revoir.フランス語でまた会おう。
会う事はないんだけど、せめて、こういいたいという気持ち。
いくつかの恋も見事に終わり、博物館に行った。
思い出す事さえ忘れたけど。
でも最後は美しく終わるのが生きる美学でしょう。


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by lautrec2kagoshima | 2018-08-14 14:10

私達夫婦が経営する南仏・地中海料理のお店「LAUTREC(ロートレック)」の毎日の様子を綴ります。


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