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チンさんのベースの歴史

昨夜のジャズクラブのゲストは鈴木良雄さんでした。
昔新宿ピットインでベースアンプを貸してた記憶が。
早稲田ジャズ研ではピアニスト。
ある午後、渡辺貞夫のジャズ講座が開かれました。
誰か、ベース弾ける人ここにいませんか?
ベースのいないジャズ音楽は麺のないラーメン。
あるいは肉のないステーキか。
そこでチンさんが手を挙げたそうな。
ジャズ研で遊びでいじってたベース、それも適当に。
いよいよ貞夫さんの指揮で演奏が始まったそうな。
講座の後。
ね、君、私のコンボでベース探してるんだけど、来ない?
え?私はピアニストですけど。
ま、いいじゃないか、ベース弾いてよ。
そのまま伝説の渡辺貞夫カルテットに参加。
そのあとニューヨークへ。
12年間の在米中、何んといってもアートブレーキーグループのレギュラーベーシストに。
異国で暮らす事の厳しさや、言語の違い。
この20年、日本からジュリアードやバークレイに学びに行く人の多い事。
私の知り合いにも何人かいるくらいです。
いやー、ほんとに今の若い演奏家はうまいですね。
実に効率よく学んでいますね。
実はそこまでなんですね。それからがないんですね。
受け身で授業料だけ学んだのでしょうか。
個性、味、独自性。それがないんですね、と。
1950年代のベーシスト、ポールチェンバース、ミンガスを超える演奏家が出ないように。
チンさんのベースは実に暖かい。
一音を大事にして、自分の世界を展開、世界に一つ、の音です。
料理の世界も同じです。
東京の仲介会社が3カ月200万円の授業料で星ありレストランに紹介。
フランスで学ぶ真似をするわけです。
私の時代は、自分の足でレストランのドアをたたきました。
必要ないね。出直して。。。その連続でした。
お金出して学ぶのもいいけど、そこからどう展開させるか。
チンさんの控えめな言葉の裏には真実が隠されています。
ジャズの仲間、N氏の2枚目のアルバムのベースはチンさんです。
何事もそれから、が大事という意味ですね。
誰でもフランスやアメリカには12時間で行ける時代です。
by lautrec2kagoshima | 2012-09-02 17:23

私達夫婦が経営する南仏・地中海料理のお店「LAUTREC(ロートレック)」の毎日の様子を綴ります。


by lautrec2kagoshima
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