ジャズライブ

本格ジャズピアニストとライブ。
演奏20分前に楽譜を渡される。
出来ません、とは言えない。
出来ません、の一言で信用はゼロ。
最低、プロはどんな状況でも演奏すべし。
プロにもいろいろいる。
演奏、もしくは教えて生活してる人がプロ?
ではない。
腕がプロ。
これが条件だ。
料理も同じで、経験だけが長い人もいる。
どの世界も仕事以外で、何を想像し、何を作り、何を目指すか。
これが始まりだろう。
手で作る仕事は経験と我慢としつこさが最低条件か。
その夜のライブ。
ピアニストが導入部分でベースとドラムに挨拶する。
ドキドキ。
愛の挨拶。
やがて、和音をベースで作り出す。
ピアノの旋律にくっつき虫みたいに寄り添う。
すると、ドラムが冷やかす。
やがてベースソロが来る。
一人ぼっちの孤独な時間。
誰もいない荒野を地図なしで旅に出る。
1拍もミスしないベースの集中。
やがてピアノが港に帰る用意をする。
演奏時間、何も考えない。
99の情熱と1の冷静。
ジャズはまさか恋?
長い間、ジャズした。
すべてが即興詩人になる。
最後の曲で天国に召される気分。


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# by lautrec2kagoshima | 2018-07-17 17:48

進化への夢

この季節。 
何をどう料理するか。
基本は軽めのソースに季節の野菜を合わせる。
となると。
地方としては南仏の海辺。
旧市街のニースのビストロか。
スタートにブロシェット。
トマト、マリネしたパプリカ、キュウリ、マリネしたエビ、キウイ。
これをオイルとわさびでマリネ1時間。
第2はチーズ、ピクルスをバルサミコ出味付けして、パートフィロでくるむ。
軽くフライ。
そこにトマトクーリで食べてもらう。
第3.新鮮イカのファルシ。
中身に以下の足、ニンニク、パセリ、パン粉をオイルで混ぜる。
ここで南仏のハーブが登場。
第4.マグロのサルチンボッカ。
昔シチリアに夢中した時代のレシピの久し振りの出番。
マグロに塩コショウして、ワサビを軽く塗る。
生ハムで巻いてローズマリーを付けて軽くソテする。
ソースはグリーンピースで作る。
ローズマリーの香りがマグロに浸透してる。
この香りに負けないソースが必要だ。
最後は南仏風パエリア。
魚介でだしを取る。
ブイヤーベース的な方法で作る。
最後にお客様に挨拶する。
本当にやめないで欲しいです。
まだまだ進行形じゃないですか。
この町で唯一なんですから。
と、言われると何とも言えない。
もうこんな料理はする事はないんだ、と思う。
すると、フランスに通い詰めて、喜んだり、悲しんだりしたことが懐かしい。
誰でも終わりはあるけど。
終りたくなくなった。
いい夜だった。

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# by lautrec2kagoshima | 2018-07-16 08:01

思い出の四月

昨夜、ご機嫌なピアニストを迎えてライブをした。
スイングする正統派のピアニスト。
彼の選曲で始まる。
一つだけ私の希望で、I`ll remember April.
四月の思い出、を演奏した。
この曲には深い、忘れられない記憶が心の中に。
出会って間もない頃。
その人を連れて海に行った。
歩きにくい砂浜を歩く、
流木の上に私達は離れて座る。
その間にある、お互いの感情の流れ。
どんな流れだったのか。
私は淡い、今にも消えそうな恋、とまではいかない気持ちが。
後で知ったが、その間にはその人には何も感情はなかったらしい。
2度目の海。
何気なく、二人は流木に座る。
初めての時より、少しだけ距離は近くなる。
春の風が吹いてきた。
波の音と調和してる。
今となってはそれが恋という意味だったのか。
その人はそれから遠くへ行った。
それだけの事。
四月の思い出。
その朝を思いながら、昨夜は演奏した。
最初の8小節は春の如く明るいリズム。
さびの部分で、寂しいメロデイが。
恋の感情は狂気と正気のはざまで肯定と否定が飛び交う。
あの海はあれから、台風や嵐に巻き込まれただろう。
あの時の二人は確かにあの場所にいた。
知るのは海だけだろう。
思い出の4月。
あの瞬間、あの人の笑顔、声、笑い、が蘇る。
これからもこの曲を演奏するたびに思い出すだろう。

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# by lautrec2kagoshima | 2018-07-15 10:58

スーパー見習い

20歳の娘が1992年に登場した。
フランスでデザート学びたいんです。
で?
フランスに渡りたいんです。
そう。
という事で私はフランスの友人を紹介した。
ブルターニュの小さな村のホテルとレストラン。
パリ時代の仲間のお父さんが経営するホテルだ。
ほとんど無口に近いおとなしい、しかし芯の強い娘だ。
やがて、先方に娘の写真と手紙を送った。
娘は静かにここを立ち去った。
お母さんと二人暮らしの娘だった。
家族には決して恵まれない環境。
だからこそ、生きる意志が強いのか?
やがて1年が過ぎた初夏。
なんと、その娘がレストランの前に来てた。
今日から弟子にしてください。
その日から5年間、私の右腕に。
実によく働く。朝から深夜まで。
無給がいいんです。教えてください。自分のものにしたいんです。
1年後。あまりの成績優秀でフランス往復と休暇をプレゼント。
12月は朝5時から働いた。
お店を去る朝。
お世話になりました。ありがとうございました。
笑顔と少しだけの涙。
実にさわやかで美しい女性に成長してた。
2度とこんなに強い意志と情熱を持つ女性には会う事はなかった。
静かな人だった。
今頃どこにいるのだろう。
何回かここには来たが、今の居所は分からない。
ロートレックの一番弟子だった。

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# by lautrec2kagoshima | 2018-07-11 21:49

知的な刺激剤

この春から英語世界に新しい息吹が。
私と世代は異なれど、お互いに青春を英国で過ごした。
何しろ一番頭が柔らかい20歳。
目にするものすべてが新鮮に映る。
今は企業の最先端で働く。
合間を縫うように英語時間を作る。
外国語で意思を交換する作業は、とにかく愉快だ。
ある意味、日本語より素材としての話題が広がる。
ジャズについて語ると、関心が向いてくる。
フランス文化を語ると、関心が深まる。
異国暮らし経験が、好奇心を成長させる。
知りたい。
原点にある希望が彼女を育てるのだろう。
何でも知りたがる。
何でも見たがる。
まさに私の遺伝子そのもの。
人は他者からからの影響で育つ部分もある。
おそらく自転車に乗り始めるだろう。
日常を自転車で見ると、意外な世界にぶつかる。
また英語でジャズボーカルの歌詞を訳し始めた。
歌詞に含まれる独特の英語世界。
日本語では表現できない繊細さ。
そんな部分に、言葉の面白さが秘められている。
私に取り貴重な英語仲間だ。
日常に英語を使う機会をもらって恵まれている。
出来たら、フランス語を教えてみたい。
英語力は十分なので可能性大。
異国語を媒体に奇蹟的幸運に出会えた。
人格、品格、ともに素敵な女性だ。
夢を基本に未来に飛んで行こう。


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# by lautrec2kagoshima | 2018-07-07 11:27
ある日、フランス料理を学びたい、と20歳くらいの女性がお店に来た。
ある金融機関で働らいてた。
本気?
ある時期、金融機関で働きながら、夜だけここで見習いした。
料理センスある感性豊かな娘だった。
ジャズボーカルを聴かせた。
私、唄いたい。
記憶がいいのか、ジャズの名曲をすらすら覚えた。
レストラン終わり、その頃あるホテルでピアノトリオでベース弾いてた。
週に2回。深夜まで見習いも唄ってた。
やがて、見習いはフランスに渡りたい、と私に打ち明けた。
そうか、やはり本国を見たいか。
フランス語の勉強も同時に開始した。
2年後。
私の友人の住む英国へ飛んだ。
その足でパリの私の友人のレストランに向かう。
何しろ、勉強家、フランス語も何となく理解できるように。
ミシュラン1星で働き始めた。
小さな体で辛抱強い子だった。
小さい頃に母親を亡くし,以来家族の食事を10歳から作ってた。
フランスに行くたびにその子と会った。
成長を見るのが楽しみだった。
フランス人と結婚したけど、子供3人が残る。
小さな体で、異国で今も生きてる。
後悔はしないけど、私がフランス行きを押した事
今でも正解だったのか。どうか。
ロートレックで育った数少ない人。
ほとんどが挫折して行った。
芯の強い、我慢強い、それでいてユーモアがあった。
しばらく会う機会もなく、今はベルギー国境の街に住んでるらしい。
人との巡り合いは小さい。
しかしそこから何かが始まることもある。
一人で飛び込んだフランス社会。
今もどこかで生きてるはず。
ここにいた頃、書きなぐったレシピが残る。
もう一人、フランスに飛んだ見習い女性がいた。
次回に。。
彼らの夢の量は桁外れだった。


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# by lautrec2kagoshima | 2018-07-06 13:41

ある男の死

一枚のはがきが今朝届いた。
ある男の死亡通知だった。
私の中で一番、群を抜く知性人だった。
文学、哲学、美術、短歌、和歌、宗教、中世音楽、古典。。。
高校時代の国語教師だった。
熱意の塊だった。
吉田兼好を熱弁をふるい教えてくれた。
ロンドンに暮らした時代、高校新聞を送ってくれた。
以来、私が異国を放浪した際、いつも手紙で交流した。
手元に残る手紙の膨大な量。
昨年はパリからサンシュルピス教会での拝礼の様子を伝えた。
写真集も送った。
彼はグレゴリオ讃歌を都内で歌ってた。
ある時期、カトリックの洗礼を受けた。
死への怖れが常に彼の背後に控えてた。
ある時期から死への想いが手紙に。
映画狂としても有名で、地方紙によくコメントを書いてた。
16世紀の四人の西欧使節に関して、よく手紙で意見を言った。
パリモンマルトルの世紀末にも関心が深かった。
ロートレックへの関心を含めて、こんな好奇心の男ははほかに知らない。
アウシュビッツ訪問の際も手紙で交流した。
手紙の内容はまるで文学だった。
貴重な男を亡くした。
1か月前に手紙を出したけど、返事がなかった。
いつもならすぐに返信してきたのに。
私の最後の手紙を読んでくれたのだろうか。
残る膨大な内容の手紙を再度読もう。
今日は実に悲しい。悲しすぎる。
私に与えた影響は最大級だ。
いつも勇気を与えてくれた男。
貧困の幼年時代を経て、強い生き方をしてた。
横須賀に暮し、近い内に会いに行く約束をしたばかり。
高校時代、黒板に古典精神を力ある文字で書いた。
いわゆる、先生じゃない、硬派で軟派な先生だった。
最後の手紙を読んで見よう。
キリストの教えにどう向かい、どう死に向かったのだろう。
余りに頭の優れた男故、苦しんでた様子が今分かる。
今日は悲しい日になった。
私のジャズへの想いも重いものがあった。
教会で最後に彼は何を思い、感じたんだろう。
もう一度会いたかった。
あのやわらかい知性に会いたかった。
ラフマニノフのピアノコンチェルトが更に私の哀しみを増大させる。
私に与えた最大の影響にありがとう。

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# by lautrec2kagoshima | 2018-07-04 13:26
1950年代のイタリア映画
自転車泥棒。
ある男が自転車で看板ポスターを張る仕事してる。
自転車がないと、仕事にならない。
貧しい男はたまに息子と自転車で仕事に出かける。
ある日。
事件が起こる。
自転車を置いて息子とポスター張してる最中。
なんと、自転車が盗まれる。
男は必死に泥棒を追いかけるが。
逃げられた。
その親子の悲しみは見てる者多くの悲しみの種類を投げかける。
日本ならず、今でも自転車泥棒は横行してる。
路上に止める際は気を付ける事。
2種類の鍵。
本体の鍵。
何か近くの動かないものへ鍵で結ぶ。
高級自転車ばかりじゃない、日常自転車にも注意だ。
フランスは自動車盗難も多い。
目的は車だけじゃない。
音響機器だ。
先日のフランスでのニュース。
マルセイユで若い男がBMWのドアをこじ開けた。
中で音響機器を外してた。
ところがドアが閉まった。
電子ドアで開けられなくなった。
男は携帯で警察に連絡。
車内で逮捕された。
フランス語でいい表現されてた。
自転車には注意だ。
どこにでも泥棒はいる。


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# by lautrec2kagoshima | 2018-07-02 11:38

3日坊主

何事も最初は楽しいもの。
初めての事は誰だって楽しい。
やがて、飽きが来てしまう。
まだ始まったばかり、というのに。
生きて来て、大きく2種に分かれる。
音楽。
すべてが才能の世界。
これは努力じゃどうしようもない。
で、賢い奴は、できない、と判断して止めてしまう。
賢くない奴はいつまでも、いつまでも頑張る。
その頑張るのはいい。
一人で楽しむ分には問題ない。
しかしだ。
共演となると問題発生。
他の演奏者の音と調和させる義務がある。
音が落ちてしまうと、最悪の音楽。
しかし、才能のない人は自分が一番上手い、と信じてる。
諦めが肝心なんですが。。
私は3日坊主は記憶がない。
というか、ほかに手を出さない。
途中で止める自分が情けないから。
習い事は、若い頃、日本のジャズベース界の先生から1年間。
それは厳しい指導だった。
へたくそ、音程最悪、何だ、その音。。。
あとフランス語を半年ほど。
料理はレストランの厨房で覚えた。
ケーキもパンも仕事で覚えた。
英語は独学した。誰にも習わなかった。
要するに習い事経験のない私には3日坊主はなかった。
独学は医学以外可能だ、と思う。
何でも独学は楽しい。
すべてが個性の世界だから。
そうだ、イタリア語は独学で失敗した。
途中であきらめた。
3日坊主は私の場合、恋愛もそれに近かった。
目移りも3日坊主だった。


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# by lautrec2kagoshima | 2018-06-29 07:48
ジャズに沈んでた頃。
東京六本木のジャズクラブ。
深夜まで彼とジャズしていた。
御茶ノ水では黒人ドラマーセシルモンローとトリオで。
新宿ピットインは4年余り。
初めての出会いは原宿のライブハウス。
まだアマチュア時代の頃、私達は稚拙な演奏をしてた。
その夜遅く、彼が立ち寄った。
bye bye blackbirdを弾いた。
目の前で初めてプロのピアノを聴いた。
全身から力が抜けていく。
そのスイング感、そのセンス、そのアドリブ。
プロの力を目の前で見せつけられた。
その後、いろいろなライブで共演させてもらった。
鹿屋で2回ライブ。
そしてこの9月16日、3度目のライブが決まった。
Cd15枚、メジャーから出しているほどのピアニスト。
ジャズ人名事典では、日本で最も忙しいピアニスト、と紹介されてる。
本人は恵比寿の歯科医。
自分では演奏家、と思ってる?
彼の演奏は黒人正統派のmain stream.
唄心抜群の心地よさがいい。
深夜の東京。
午前1時に別れて車で飛ばす。
子供いたのに、いつも隣には女が座ってどこかに消えてた。
カッコいい男だった。
爪の先まで優しい男。
10年前に二人でベトナムに行った。
また行こうと約束している。
久しぶりの彼との演奏。
体と心が凍りつきそうだ。
ジャズ演奏家同志はどんな関係より深い、と言われる。 
音で純粋に会話するからだ。
演奏後のお互いの心は純粋になってる。
さあ、ベースの神髄を描き出そう。


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# by lautrec2kagoshima | 2018-06-21 18:21

私達夫婦が経営する南仏・地中海料理のお店「LAUTREC(ロートレック)」の毎日の様子を綴ります。


by lautrec2kagoshima