My funny valentine

My funny valentine.
ジャズ演奏時代の東京。
2月14日はお決まりの曲を演奏してた。
バレンタインとは何も関係ない曲だけど。
半音進行で始まる切ないメロデイ。
さびで歌う盛り上がり。
ボーカルが唄う
盛り上がりで切切と盛り上がる瞬間。
愛の溜息が漏れる。
いつまでもここにいてよ、私の愛しいバレンタイン。
お客様やファンにその日はチョコレートをもらってた。
何も覚えてないけど、一つだけ記憶がある。
手編みのセーターと小さなハートのチョコレート。
ハートのチョコの数が恐ろしいほどの量。
笑い出した位。
私の可笑しいバレンタイン。
可笑しな顔、ギリシャ人とはけた違いな変な顔。
でもあなたが一番好き。
私だけのバレンタイン。
この夜は最後までこの曲を弾いてた。


# by lautrec2kagoshima | 2019-02-14 21:24

落書き

落書きノートは主に料理に使う。これまで数十のノートが残こる明日のメニュをお絵かきして材料を用意する。フランスやイタリアを歩いた足跡だ。最後まで料理人は世界を旅した。これからも旅の日々だ。明日で渡仏1年か。アグネスからはがきが来てた。彼女は毎年2月はタイで過ごす。いつでもおいでよ。優しいお招き。建築デザイナーのアグネスは水彩画が上手い。またアジアの文化や歴史に造詣が深い。昨年の今。彼女の机に本が置いてあった。フランス語版だけど、日本人が書いた本だ。題名は心意気。何やら禅を思わせる内容。禅はフランス語に今はなった。静粛、無言、静謐、無常。ま、こんな意味でしょう。あるは日本人より理解してるかもしれない。禅の精神を。内視する事。考える葦か。パスカルと吉田兼好は友達だ。アグネスはフランス人、というよりアジア人に近い。二人で寿司を作った時間が懐かしい。また近い内に行こう。今夜もお絵かき。楽しみ。
# by lautrec2kagoshima | 2019-02-14 09:42
32年の幕をどう下すか。
いつかは、とも思わず今日まで仕事をしてきた。
開店は容易だ。
閉店は倒産以外は困難だ。
結婚は簡単だ。
離婚は困難だ。
と、くだらぬ対比で遊んでたら、この場所と設備を引き継ぎたい、と。
店舗も厨房もその方には役立つものばかりだ。
私の理想は32年の歴史を生かせて欲しい、と希望してた。
方丈記は人の流れだ。
永遠はないから、いつかはすべてが閉じる。
と、わかるけど、やはりお終いの美学まで到達できない私。
19歳の安アパートのせんべい布団の中。
よし、ロンドンに行く。
次の日からバイトバイト、アパートは引き払い友人宅を転々。
それから決断の日が始まる。
よし、パりに行こう。
本物を感じたい、見たい、経験したい。
単純思考が私の唯一の取り柄。
次回は日本橋で今の仕事をさらに発展させる。
合間にフランス、故郷、の三角貿易様式で。
悠々と急げ。
わが師、開高健の如く。
先には灯台が見えてきた。
その灯台にあたる指南役が昨日見えた。
灯台の灯に負けないように輝きたい。
さあ、now`s the time.Le temps va bientot.時は熟した。

# by lautrec2kagoshima | 2019-02-11 08:08 | レストラン便り

美術館で遊ぶ

雨。
絵画を見に行く。
シスレー、ルノアール、セザンヌ、ピカソ,藤田、ルドン、ユトリロ、
まあ、名作だらけだ。
で、不埒な考えが浮かんだ。
一枚盗む。
フジタの猫と女性。
1943年,フジタ最盛期の作品の一つだ。
これから彼は変化していく。
フジタは少しサイズが大きい。
よし、ユトリロのラパンアジルが手ごろなサイズ。
で、額から外す。
袋にしまう。
周りは誰もいないぞ。
裏手の出口から走り去る。
館内にけたたましく警報が鳴った。
足には自信がある。
走り去ると外は雨だ。
パトカーが私を見つける。
マイクで私に、止まりなさい、止まりなさい。
路上で転んで逮捕。
身元調査される。
フランス帰りのシェフ。
しかも絵画には造詣が深い、と来る。
夕方のニュースで放映される。
という想像をしながら美術館を出る。  
絵画を見る度に一枚くださるなら、どれ?と選ぶ習慣がある。
これまで相当の美術館を訪問した
毎回1枚いただいて来たら、今頃はかなりレベルの高い美術館が出来てる。
古今東西の名作だらけだ。
ルーベンス、ゴヤ、ロートレック、ゴッホ、フェルメール、シニヤック、ゴーギャン、
ベラスケス、シスレー、ミレー、ブラック、ドラクロア、。。。。

# by lautrec2kagoshima | 2019-02-04 11:47
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100年前のモンパルナス。
フジタは1913年にパリに着いた。
ベルエポックと呼ばれる自由な芸術が開花したパリ。
アメリカからはドルの強みで大勢のアーチストがやって来た。
モンマルトルから移動した彼ら。
カフェロトンド、ドーム、リップ。
シェイクスピア書店にはヘミングウェイやフィツジェラルドがやって来た。
私もたまにその書店に立ち寄る。
英語本だけが販売されてる。
その当時フジタの絵だけが売れた。
日本人で唯一のプロ画家だった。
ロトンドにはモリジアーニが酔いつぶれて寝ていた。
彼は若くて命を落とす。翌日、恋人も投身自殺する。
アバンギャルドで無政府な彼らが歩いた道を私も歩いてみる。
ロトンドには彼らの作品のコピーが張られている。
1945年以降、芸術はパリを離れてニューヨークに渡る。
何しろ資金がけた違いのアメリカだ。
フジタは帰国。
そのあとパリに戻るが時代はすでに終焉を迎えてた。
ヘミングウェイの移動祝祭日。
若い頃をパリに過ごしたものはそれを永遠に引きずる、
なぜならパリは毎日がお祭りだからだ。
私もその時代をパリで過ごした。
だからロンドン、東京に住んでも私の故郷はパリだ。
フジタの気持ちが痛いように分かる。
何しろパリは自由だ。
全ての価値観が認知される点で日本とはけた違いだ。
だから自由な発想が飛びさせる環境にあるんだ。
何気に生きるんじゃなくて、真剣に生きる場所。
それがパリだ。
びしょ濡れの靴から雨が侵入。
傘無の朝、モンマルトルの坂を駆けあがる。
ユトリロの墓の前を走り去る私。
不安定な気持ちでレストランに潜り込む。
通じないフランス語に神経が飛び出す。カフェロトンドで、ルイビトンの秘書とカフェする。2017年2月。


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帰ろう、とは思わない。
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何かを捕まえたい、何かを身に着けたい。
馬鹿な若者は100年前からいたんだと思う。
モンパルナスは私の最近の遊び場。
かつてフジタが歩いた同じ道を歩く。
サンジャック通りはローマ時代からの道だ。
全ての道はローマに通ず。
パリのフジタを想像しながら次回はロトンドでカフェしよう。

# by lautrec2kagoshima | 2019-02-02 22:00

お絵かき大会

福山にある松下美術館を久し振りに訪問した。
周囲はミカン園。
南仏のルノアールのアトリエのあるカーニュの雰囲気だ。
今回はドラクロア、ミレー、デフイ、藤田、ピカソ、ルノアールなどの名作を写生する目的
2年前にはかのルーブルでギリシャ彫刻をスケッチした。
お絵かき大好き少年は今も同じか。
で、一枚一枚その画家と話ながら、これは楽しい時間だった。
誰もいない館内は静寂に包まれて。
デフイ独特の色彩は思わず模倣したくなる。
フジタの北京風景は中国の冬が絵から飛び出して私を震わせる。
ミレーはテムズ川の流れる水の音が聴こえる。
フジタの個展でピカソは3時間も立ち止まったそうだ。
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この若者が未来でどういう風に成長するだろう、と言った。
1920年代のモンパルナス。
ヘミングウェイやフィツジェラルドが暮らし、まるでロストジェネレーション花盛り。
よく今でもさ迷う私の大好きなラテン地区だ。
で、お絵かき。
20枚ほど描かせてもらう。
画伯には無断でね。
描き終えて外に出たら、青い空に桜島。
黄色い小舟はリオのイパネマ海岸だ。
昨年秋からフェルメールに出会い、今年はフジタに出会い。
お絵かき大会は一人旅。
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一人静かに瞑想,もしくは迷走。
迷走のほうが好きかな。
フジタに真似て化粧して女に化けたくなった。
どんな気分になるだろう。
男より女のほうが楽しい部分が多そうだ。
この絵は2年前、ロートレック美術館、南仏アルビ、でお絵かきしたもの。

# by lautrec2kagoshima | 2019-01-27 07:52
私の新しい仕事場で開催されたクリニックの新年会。
私の発案もあり、それに先生やスタッフも同意。
いつものとは違う内容で勝負。
毎日が戦いの医療最前線で戦う戦士達への栄養補給と声援。
私の中で最初に閃いた気持ち。
慣れない環境の厨房。
何時に終わるのか分からないので、冷製のアミューズで。
2年前に訪問したフランスでの献立を思い出した。
サンジェルマンのカフェロトンド。
その前で友人の集まりがあった。
そこで出された献立を思い出しながらのアミューズ。
10点余りに最後にスペインのパエリヤを作る。
約5時間の製作時間。
頼りになる?スタッフ3名が心強い。
焼きたてのパンにチーズを塗る人。
その上にイワシを乗せる人。
いよいよ仕事も佳境に。
3名のスタッフ達。
ワインの準備中、何やら顔色が変色してる。
アル中?
或る女?有島作?
残りのアミューズを味見させた私が悪かった。
3人の最高責任者が、せっかくだから、と
何が?いや、せっかくだから試飲しましょうよ。
で、宴会2時間前に前座で新年会が始まった。
もう飲み始まると3人は止まらない。
一人は静かな東北からの人。
これがまた静かに延々深々と飲む。
私は2本目を開けた時、怖くなった。
院長先生を差し置いて、これでいいんだろか。
いよいよ始まる。
激務のあと、先生一同が来られた。
私は彼らが大層喜んでくださったので、ただそれだけで満足。
次回からは3人のスタッフは交代?
いや皆さんは助けてくれるのでまた頼みます。
お江戸日本橋で楽しい時間をいただきました。


# by lautrec2kagoshima | 2019-01-20 08:31

2019年の始まり

先日ブルターニュの友人から手紙が来た。
この時代、手紙、しかも自筆で。
ねえ、今年は来ないの?
1月は私達のバカンスだから、タイに行くよ。
2月だといつでもおいでよ。
わあ、行きたいなあ。
今年は仕事の区切りがあるから、しばらくは行けないよ。
たまに、というか私の仏作文はいい加減なので、辞典が必要だ。
今年も料理を少しずつ開始した。
ま、何年しても上手くはいかないものだね。
自信があるとかないとか、の問題じゃなく。
その場で味を決めないといけない、何とも面白い仕事だけど。
ケーキは秤を守り、タイミングを失わないとうまくいく。
料理はライブだからね。
目の前に食べる人がまだかまだか、と待つんだから。
仕事で一番精神を一つにする瞬間だ。
何であれ美味しいのが原点だ。
春に向かい、見知らぬ美味しさを探しに出よう。
今に満足せず、ただただ美味しいものを探そう。

# by lautrec2kagoshima | 2019-01-13 22:42
どんな1年でしたか。
走りましたか?
飛びましたか?
転びましたか?
楽しみましたか?
ブルターニュの自転車の旅から今年はチャンス到来だった。
渡航前日に未来の仕事の展望が見えた。
ジャズライブを再開した。
東京時代のピアニストを招き、熱いジャズを飛ばした。
毎月の東京での仕事への前奏曲。
少しだが未来が手に届く感じがした。
フェルメールに出会えた。
長い間の夢の一つだった。
手紙を書く習慣に拍車をかけた。
絵日記を始めた。
いつも料理はデザインするからついでに絵を描いてみた。
おう、まるでベルナール藤田気分だ。
日常をデフォルメすると、案外に見えないものが見えてくる。
来年?
フランスの友人達はいつ来るの?と聞く。
まあ、新しい仕事が具体的に始まった後だ。
遊び感覚での仕事を更に向上させたい。
2018.
私の背中を押してくれる人がいて、今の私が生きてるのだ。
昨日、深夜で皿洗い完了。
気持ちが熔けて、即睡眠した。


# by lautrec2kagoshima | 2018-12-31 20:00
今夜が今年最後の仕事だ。
3組のゲストはいつもの常連で締めくくりです。
2月のフランスから新しい世界が始まる。
新しい出会いが私に機会を与えた。
個人的にも、仕事の上でも。
大好きな料理を作る仕事。
まるで子供の手遊び感覚に近い。
10本の指で素材を変化させる。
どのようにも変化させる、まるでサーカスだ。
それは私のジャズベースと同じ作業。
コントラバスはただの道具だけど、音楽の訓練と思考がベース。
アフリカからアジアの最深部まで歩き、食べ尽くした旅。
C`est dommarge de ne pas profiter dans la vie.
人生を楽しまないのは残念だ。
私が初めて覚えたフランス語だ。
フランス人的生き方を全身で浴びた私は、人生を芯から楽しんできた。
東京、故郷、フランスをトライアングルに遊ぶ。
次の料理舞台は東京日本橋。
たまにフランスでも友人のレストランでお手伝いしよう。
来年もロートレックで後悔のない仕事をしよう。

# by lautrec2kagoshima | 2018-12-30 07:46

私達夫婦が経営する南仏・地中海料理のお店「LAUTREC(ロートレック)」の毎日の様子を綴ります。


by lautrec2kagoshima